06/08/07

能力別社会と観光立国

話が変わりますが、グローバル時代・・人材移動簡易化時代になってきたので、各国の首都がこれまでの都道府県所在地レベルに下がり始めているのかも知れません。
スポーツでは、イチローや松井などの流出をマスコミを賑わすので分かり良いですが、その他の分野でも静かに人材流出が進んでいるのです。
今や、日本の東京や大阪が世界のなかで都会になるか、それとも優秀な人材が、アメリカや西洋に流出するばかりで、世界の田舎・・現在の県庁所在地・・地方中核都市程度になるかという分岐点にあるのです。
日本が先進地域として生き残るには、無目的な少子化対策ではなく、優秀な人材の再生産を図るしかないでしょう。
明治以降続いた人材流出の流れが、地方に残った弱者・・過疎地対策と称する補助金の必要性ですし、観光立国と称する新たな補助金交付政策の基礎でしょう。
落ちこぼれてしまった地方が、中央からの補助金で観光施設の整備をして、観光客誘致に力を入れるのは、合理的ですが、国単位で力を入れるのは、日本を世界の落ちこぼれになるのを視野に入れた政策であると言わざるを得ません。
05/30/07「人口政策・・観光立国の効果は?2」前後で連載しましたが、観光業は、トータルとしてみると貿易収支的には損が多いのです。
しかし、この自然流出方式ではそれぞれの地域に昔からいる無能な人材・・都会生活不適合者だけが、出て行かないで残るのであって、都会での落ちこぼれの行く場所がありません。
「都会に生まれたが不適合な人、田舎から都会に出て来たものの、うまく行かない人をどうすればいいか」の問題の解決にならないのです。
そして、格差に悩む・・精神を病む人は都会に多いのですから、都会にいる不適合者の解決こそが求められているのです。
何年も前からマスコミが取り上げるUターンやJターンの奨励政策は、これを意味するものでしょう。
能力地域別の生活をどこまで進めても、それぞれの地域内では格差があるのは仕方がないのですから、同じ場所に住んでいても違った階層の生活は、「われ関せず」で気にしない・・見ても目に入らない階級社会の生き方が一つの方法でしょう。
武士には武士の生き方があって、「窮屈だなあ」と笑いものにする別の価値観で生きている町人がいてもいいのです。
みんなが同じ価値観で生きて行かなければならない現在社会は、江戸時代よりも精神的には窮屈なのです。
江戸時代は、身分が固定され、格式が決まり、窮屈だったと明治政府以来教育を受けていますが、実際には、町人や職人、農民、武士、公卿、僧侶それぞれ別々の価値観が許容されていたのですから、相対的価値観の社会だったのです。



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