06/30/06
共謀罪新設3と共謀共同正犯3( 刑法48) 内乱罪1
実際、実務では、共謀共同正犯の広がりを制限するために、共謀行為自体が公訴事実・・訴因を構成し、厳格な証明が必要と言う運用でこれまで来ました。
これを逆手に取って、共謀自体が実行行為と同視できるのだと言う論理で、共謀したことだけを犯罪とする構成要件にしたものでしょう。
しかし、実際に殺人した傷害したなどの被害があれば、誰の目にも犯罪の存在は明らかですが、仲間内で意思表示しただけでは、本心かどうかもわかりません。
しかも限られた人(共犯者)の証言だけで、事件処理するのですから、共犯者の一人とされる者が、警察から買収された場合などリスクが大きすぎるでしょう。
ライブドアの事件など見ても分かるでしょうが、経済事犯では、いろんな計画が企画段階で終わってしまうことが多いのです。
例えば、その後の調査でこの企画画段階の意見が、後で違法と分ってやめてしまったり、(証券関係の取り締まり法規は複雑ですので、弁護士でも後で調べてみないと分からないことが多いのです。)その後、うまく行きそうもないとか買収資金が続かないとか、いろいろな理由で止めてしまうこともあるのですが、それでもそのときの発言だけで犯罪にされるのです。
経済事犯だけでなく、少しややこしい民事事件では、その方法によっては犯罪になることもあります。
こうした事件も相談だけしていて、やっぱり止めようとなる事が多いのです。
(マンション反対運動の方法も過激だと業務妨害罪になる事があり、一旦計画したものの、後に弁護士のアドバイスで、取りやめになることもあります。)
こうしたことが総て、相談だけで犯罪になるのでは、あまりにも危険すぎますので、現在の与党の圧倒的優勢下でも、何回も国会で通過できず、今国会でも採用されませんでした。
(自民党は結構良識があるのです)
ただし、予備や陰謀だけで、実行行為がないと絶対に処罰できないか?と言うと例外もあります。
現在でも内乱罪に関しては、予備・陰謀段階でも処罰できることになっていますので、ついでに紹介しましょう。
内乱では、成功したら、内乱罪でなく、新権力者であって前政権担当者が、何らかの犯罪理由で処罰されるほうに廻りますので、犯罪の本来から言えば、内乱は失敗した場合・・・未遂の場合しか処罰されません。
内乱罪と言うのは、未遂形態を本罪として、処罰する変った法律なのです。
そこで、内乱罪では処罰、検挙段階を未遂罪以前の予備罪へ前倒しし、更に、ことの重大性から陰謀段階でも処罰出来るようにしているのです。
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