06/28/06

連帯責任3と連座責任2(会社法4)と組織犯罪・・共謀罪の新設1

選挙関係は組織的に行われ、役割がいろいろな分れているのと、選挙違反行為自体に関して意思の連絡を証明しなくとも、責任をとってもらう必要がある・・・・・関係者が口をつぐみますので、意思の連絡の証明が出来ないからです。
昔、何かあると「秘書が・・・・・、秘書が・・・・」と言う言い訳を聞きましたが、そのようない言い訳をさせないと言うい仕組みです。
そこで結果的に違反行為自体に対する意思の連絡不要と言う意味と、連帯責任のようにそっくり同じ責任にすることは不可能ですから、(候補者だけが当選無効になるのはあたり前でしょう)一定の役割に応じて責任をとって貰うことになったことから、これを連座制規定と言われているのでしょう。
このように連座責任の場合は、昔は一族とか徒党を組んでいたという、ある一定の関係だけでその組織内の役割に応じて違った処罰をされる仕組みです。
内閣の連帯責任は、総理でない一般閣僚が総理としての責任をとりようがないのですから、各人の立場に応じた責任を取るしかないと言う意味と、一定の意見の統一がなくとも、(ある閣僚が何も聞いていなかったとしても)何かあるときには、一蓮托生の運命になると言う意味でも、昔の連座責任に近いものでしょう。
連帯責任と言う概念は、近代意思主義から生まれたのではないかと言う考えを、前回のコラムで書きましたが、もう一つ言えば、責任の内容を同じに出来ると言う債務・・これは金銭債務に換算できるものに限られるべきだということでしょう。
一定の役職の喪失など責任の取り方は、地位ごとに違うのですから、連帯ではなく、連座の精神でしかないのです。
他方連帯の場合は、意思の連絡を中核とするものでしょうから、これを更に突き詰めていくと、刑法の共犯の規定に行き着くでしょうか。
共犯は、意思の連絡を中核とするもので、民事の連帯責任と歩調を合わせるものです。
近代刑法では、一定の事件が発生したときに、親族関係にあるか否かや組織の役割によって責任を取るのでなく、個人として共謀に参画したか否かが、有罪無罪の分かれ目となるのです。
何回も国会に提出され、今回も大政治問題になっていた共謀罪創設の法案は、組織犯罪目的ということで、その発想の基礎が、この連座制思想の復活にあるように思われます。
ただし、昔からの連座制も、現在の公職選挙法の連座規定も犯行が実行されたことが大前提ですが、一連の共謀罪の法案は、俗に共謀罪の創設と言われるように、犯罪が行われなくとも共謀しただけで処罰されるところが、危険極まりない法律だと言われているのです。
この点については、後に刑法の共犯の規定の解説とセットで紹介しましょう。
現在社会でも組織社会ですから、一定の地位役割に応じて責任を取ると言う連座制の精神は、当選無効とか、部下の不祥事に対し、トップが政治的責任を取ることまでは、マア許されるでしょう。
内閣の連帯責任の規定は、意思の連絡があろうとなかろうと、しかもそれぞれ違った責任をとるものですから、この連座制精神の延長で生まれたものと考えるべきでしょう。
内閣の連帯責任と言っても、それぞれ違った責任をとるし、閣議で反対の人も同じく総辞職ですから、意思の連絡を要件とはしません。
その代わり内閣構成員になると言うことは、一種の連判状を交わした関係のような強固な組織体を構成することでもあるので、(記述のように総理は任免権を持っているのです)そのミックスしたものとして、連帯責任と言うことになったのかもしれません。



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