06/28/06

連座責任1(公職選挙法3)

連帯保証の意味は、前回までのコラムで、大分お分かりいただけたと思いますが、これに似た言葉で、物語りや時代小説などで聞いたことのある言葉で言えば、連座制度の方でしょうか?
連帯責任を連座制と比較してみると、もっと分かり良いかもしれません。
内閣の連帯責任は、どちらかと言うと連座制に起源があるように思われます。
連座制度とは、誰か犯罪者が出ると一族(に限らず、九族までと言うのもあります)連座する制度ですが、連座と連帯とはどこが違うのでしょうか?
連座と言うのは、長い筵(むしろ)に並んで坐るイメージで、坐っている場所で何かあったときの役割・責任の重さが違います。
(組織・・グループ内の地位・役割が坐る場所で決まる世界です。・・今でも席次にこだわる人が多いのがその経験によるのです。)
これに対し連帯とは、帯の長さで繋がっているだけですから、場所的な差異がなく、一心同体と言うか一蓮托生・全く同じ責任を問われるという違いでしょう。
それだけに、連帯責任では、どういう人間関係であったか(夫婦親子かどうか)は問われずに、兎も角意思行為として連帯する気持ちがあったのかどうかだけがポイントです。
地位や家柄・・血縁の親疎よりも、個々人の意思・・ひいては能力を重んじる近代になって発達した概念ともいえるでしょう。
ところで連座責任などは、チャンバラ映画だけかと思っている方がいるかもしれませんが、今でも、公職選挙法には連座規定があります。
公職選挙法を紹介しましょう。

公職選挙法
組織的選挙運動管理者等の選挙犯罪による公職の候補者等であつた者の当選無効及び立侯補の禁止)
第251条の3 組織的選挙運動管理者(公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者(以下この条において「公職の候補者等」という。)と意思を通じて組織により行われる選挙運動において、当該選挙運動の計画の立案若しくは調整又は当該選挙運動に従事する者の指揮若しくは監督その他当該選挙運動の管理を行う者(前条第1項第1号から第3号までに掲げる者を除く。)をいう。)が、第221条、第222条、第223条又は第223条の2の罪を犯し禁錮以上の刑に処せられたときは、当該公職の候補者等てあつた者の当選は無効とし、かつ、これらの者は、第251条の5(立候補の禁止の効果の生ずる時期)に規定する時から5年間、当該選挙に係る選挙区(選挙区がないときは、選挙の行われる区域)において行われる当該公職に係る選挙において公職の候補者となり、又は公職の候補者であることができない。
この場合において、当該公職の候補者等であつた者で衆議院(小選挙区選出)議員の選挙における候補者であつたものが、当該選挙と同時に行われた衆議院(比例代表選出)議員の選挙における当選人となつたときは、当該当選人の当選は、無効とする。

候補者自身または、当選者自身が選挙関係者の違反行為に関与(結局は意思の連絡でしょう)したかどうかを問わずに、一定の役割の者に対する公職選挙法違反の有罪判決が確定すると、その有罪者が選挙運動のどういう役職にあったかという、関係だけで、立候補者自身の当選を無効とする制度です。
この為、いわゆる裏選対の動きが重要になっています。
これが、一般に連座責任と言われている規定です。



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