06/18/06
憲法154(自衛のための戦力とは?3)核兵器と陸軍2
今では、陸軍が国防に役立つことは考えられない上に、日本は憲法で侵略戦争を否定しているだけでなく、国民のほぼ100%がそう言う戦争には否定的でしょう。
そうすると陸軍(陸上部隊)を増強すべきか否かの問題は、煎じ詰めていえば、軍の国内政局への影響力を強化したいのか・強化したくないのかの問題に帰するでしょう。
兵権が国内政治に口出しして来た歴史が長いことを、清盛の例を引いて前回のコラムで書きましたが、明治の国会開設以降、イキナリ軍と内政が分離されたので、まだ納得しかねる人種が多いのです。
これまで書いて来たように、明治までの武士は政治家でもあったし、生産者でもあったのですが、明治以降、軍人は士官学校や兵学校の純粋培養になったのですから、軍と政治を分離するのは、彼らの能力から言って当然のことなのです。
しかし、ものごとには組織の遺伝子・・伝統がありますので、簡単には組織を構成する人間の心の切り替えができません。
その不満・・潜在意識が表面化して抑制を失ったのが、軍国日本だったのです。
上記のように潜在意識の世界ですが、軍の発言力を強化したい潜在意識の強い立場では、関係人数を多くすればするほど圧力になると思うでしょうから、勝敗から見れば無駄な筈の陸上兵力増加を無意識に望むのでしょう。
この後に防衛庁の省への昇格問題で書きますが、これが一定数を超えて来ると、軍事費削減が難しくなって、逆にガン細胞のように自己増殖を始めるのです。
そこまで増殖出来れば、軍関係者にとっては、もう、安全地帯でしょう。
ところで、現在では、陸軍をいくら増やしても、核兵器や近代空軍の攻撃の脅しには、何の効力も有りません。
第2次世界大戦末期に、竹やりの訓練をしていたのが、今でも笑い話に出ますが、今どき陸軍が戦車の運転練習をしたり、高射砲の練習をしているのは、戦時中の竹やり訓練と同じ程度のことでしょう。
あれだけ精強を誇っていたイラクの戦車軍団も、アメリカ空軍の前には姿をあらわすことも出来ませんでした。
本当に日本が空襲攻撃されたら、陸上自衛隊は一般人を押しのけて、最後の決戦のためと称して蛸壺に隠れているだけではないでしょうか?
ところで、日本人には、非核3原則その他核アレルギーがあると言われますが、鉄砲の時代が来たときに自分の親が鉄砲の乱射で撃たれて死んだから、「あんなひどい兵器はコリゴリだ」自分は鉄砲を持たないと言う戦国大名がいたとすれば、頭がおかしいと思うでしょう。
そう言う人は、大名をやめて出家するべきでしょう。
まったく無防備・・例えば個人で言えば武士をやめて・大名を辞めて出家するとか言うなら別ですが、・・・・・これが敗戦時の1億総ショック状態時に考えた平和憲法の理念だったでしょう。
時間がたって落ち着いて考えると、核兵器が悪いのではなく戦争が悪いのですから、戦争を防止するにはどうすればいいかの議論であるべきです。
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