06/18/06

憲法153(自衛のための戦力とは?2)核兵器1と陸軍1

じつは、我が国のような島国にとっては通常兵力・・・特に陸軍は、防衛のために必要なのではなく、他国占領後の支配権確立のためと国内の政敵恫喝に必要な兵力でしかないのです。
戦前の陸軍が、政治に口出しをしたのは、ありあまったエネルギーのはけ口として、必然だったとも言えるでしょう。
清盛が院に対して、武力を背景にごり押ししたのが有名ですが、あるいはもっと昔から軍事力は政治的権力の道具でしかないのです。
白村江の敗戦後と蒙古襲来のときを除けば、日本には外敵がいないのですから、国内軍事力は、何のためにあったかと言えば、自分の意見・・野心を通したいためにあったに過ぎないと言えるでしょう。
イラクの例で言えば、フセイン政権は強力な軍事力(主として陸軍でした)を持っていましたが、国土防衛には何の役にも立たず、あっという間にアメリカ軍に席巻されてしまいました。
彼が保持していた軍が役立っていたのは、内部鎮圧=物理的強制装置・・・政権維持に使っていただけであったことが、事実で証明したのです。
これは今に始ったことではなく、日本軍も同様で、満州国皇帝に対する脅迫には陸軍は必要でしたが、空軍力や海軍力は必要なかったのです。
勿論日本も支配国・・朝鮮や中国の占領地支配には陸軍が必要でしたが、肝腎の国土防衛になると、サイパンの玉砕に始って沖縄戦のように住民を犠牲にするばかりで、何の役にも立たず、結局は無条件降伏になったのです。
06/09/06「明治憲法11(軍人勅諭1と統帥権2)」その他で、民族国家成立以降、国内軍の存在価値がなくなったと書いて来ましたが、結局膨大な陸軍は、国内政治に影響を及ぼすか、他民族占領支配に役立たせるだけだと言うのが歴史の教訓でしょう。
戦後頻発した中南米、インドネシアその他後進国のク・デターでもそうですが、陸軍が国内政局の動向に重要な役割を果たすことは、常識でしょう。
また、アメリカ軍も攻撃には、空軍力で足りますが、占領支配になると陸軍が中心になるのは、イラクの例で見ても分かるでしょう。
このように考えていくと、アメリカのように世界中を支配したくて、そのための駐留軍として陸軍を養成していると言うなら別ですが、侵略・駐留軍の構想がない筈の日本が、陸上部隊に膨大な軍事費をかけているのは不思議・・不合理です。
平和国家を標榜する以上は、侵略時の駐留軍養成だとはいえないでしょうから、海外向けにはあるいは、内政に軍の発言力を保持したいから膨大な陸上兵力を維持しているのだとでも、説明しているのかもしれません。
(幸い、今は平和維持軍と言う説明が可能ですが、この例でみても、一種の占領支配・・・秩序維持機能が陸軍には要請されていることが分かるでしょう。)



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