06/30/05
小額管財振り分けの基準1
「破産した以上は、生活を最低水準にすべきだ」
と言う意見もわかりますが、これまでの生活をいきなり下げることは、実際上不可能なことが多いのです。
家賃の例で考えても、家族5人で12〜13万円の借家の場合、破産したのだからもっと安いところに移れといわれても、いきなり4〜5万円の所に引越しすることはできません。
家族構成から言って無理なのですが、仮に引越し先が見つかったとしても、新規契約の諸費用・引越し関連費用だけでも、20〜30万円余分に掛かるのです。
今月の2〜3万円の支払い資金もなくて弁護士相談にきているのですから、ここで21万円を超える分をみんな裁判所へ提出させられると、そんな大金を用意することはできません。
高校生二人大学生1人という家庭の場合、(そんなに子供がいないだろうと思われるでしょうが、意外にサラ金関係者は子供が多いのです。)いきなり高校や大学を辞めろとは言えないのが現状です。
破産して人様に迷惑を掛けているのだから、「私立高校に行ってるのはけしからん」と言うのは簡単です。
倒産産後の入学なら考えものですが、ところが、こうした家庭の子供は、県立高校に入れないレベルのことが多いのです。
まして既に進学してしまっている、たとえば高校2年生の子供がいた場合に、退学しなさいと言うのも酷です。
裁判所が、何のためにこうした実情に合わない基準(21万円超の納付)を強制するのか関心がありましたが、時々の説明によると執行法による給与差押さえの場合、支給額の4分の1しか認められない最低基準が28万(結局手取りは21万円まで)であるからとも、説明していました。
私は、執行法のこの硬直した基準は問題であることを、前回のコラムと05/09/02「破産12(給与差し押さえ4)」以下05/11/02「破産14(給与差し押え6と小額管財3)」までのコラムで紹介しました。
私のこの主張を読んだ訳ではないでしょうが、私のように感じている実務家が多かったらしく、執行法の政令基準が昨年の4月ころから従来の28万円超から66万円超に改正され、更に、新破産法では自由財産が金銭に限って99万円に改正されたのです。
(めでたしめでたし?)
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