06/29/05
破産事件の現状2(破産法改正を機に)
従来の生活水準に応じて、出費も大きいのです。
例えば部長や常務クラスの人が保証責任で破産した場合、破産したとは言っても勤務先会社での相応の付き合いがあるのです。
いきなり「サンダルにジャンパーでいいでしょう」とは、いかないでしょう。
民事執行法以前の執行法では給与が100万であろうといくらであろうと4分の1までしか差し押さえが出来ないのが原則で、実情に応じて、裁判所が特別に許可したときだけそれ以上の差し押さえが出来る仕組みでした。
これが、民事執行法成立によりで、政令の決める額に固定されて、長年28万円までが4分の1とされ(すなわち21万円までの保証)それ以上は全額差し押さえとなっていたのです。
私は旧法の方が弾力的で合理的だという意見です。
保証で破産の場合と違って、本人自身の生活破綻が原因で破産の場合も事態は同じです。
人並みの給与例えば4〜50万円貰っているが、病気の家族を抱えている・交通事故を起こしてその支払いに苦しんでいるとかいろいろな事情で、債務超過に陥る人が結構います。
こうして、赤字体質で行き詰まった破産者の場合、いきなり生活費を半分取りあげて、これからは21万円で生活しなさいと言われたら、いよいよ生活に行き詰まるでしょう。
私は、破産原因の実情に応じて、弾力的な運用をすべきであると言う考えです。
個別の実情を斟酌すると言えば、裁判所の裁量が大きすぎると心配して、裁判所が基準を画一的に決めようとしているのでしょう。
しかし、後にも書きますが裁判所は行政庁ではないのですから、画一処理をするのでは、個別事情に応じて具体的に正義の判断を裁判所に委ねている憲法精神に反するのです。
関連ページリンク
©2002,
2003, 2004, 2005, 2006 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design
/ Maintained by Pear Computing LLC
