06/29/05
破産事件の現状1(破産法改正を機に)
破産事件の処理として、小額管財事件がスタートしたことを、04/25/02「破産と小額管財手続」以下の連載で紹介しました。
新破産法が平成17年1月1日から施行されましたので、この機会に、これまでの運用実績(あくまで私が個人的に経験した事件を通したものにすぎず、統計ではありません。)と、これからの気になる点を紹介しておきましょう。
昨年暮れに、裁判所による新破産法運用の説明会がありました。
新破産法は、どちらかと言うと債務者の生活を守るために自由財産の範囲を、従来の裁判所による運用基準であった21万円を大幅に引き上げて、99万円未満にしたものであることから分るように、従来の裁判所の厳しい運用をむしろ法律で強制的に緩める方向への改正であった筈と私は理解していました。
自由財産の範囲と言うのは、もっと別の意味がありますが、ここで問題としているのは、破産申し立てをした債務者がその時点で所持できる範囲の財産のことだと思ってください。
例えば40万円前後の給与所得者が申し立てをして、21万円以上のお金があると(給与を貰った直後は当然そうなります。)裁判所に提出しなければなりませんが、それでは高校生などのいる一般家庭ではやっていけませんので破産申し立てをきっかけに、かえって闇金に頼る必要がでてきます。
一定の年齢層にとっては、30万円どころか40数万円の月収での生活がキチキチと言う家庭が少なくありません。
こうした家庭にとって、「給料40万円貰ったら21万円以上裁判所に納めなさい」と言うのは、無理があるのです。
生活水準を落とすとしても、1か月だけなら誰でも出来ますが、従来の水準をいきなり毎月1〜2割落とすようにすると言うだけでも大変です。
これが従来60万円月収の人も、100万円月収の人も1律に21万円以上は、全部贅沢だと言うのは乱暴でしょう。
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