06/26/05
ススキと屋根材(カヤブキ)1(不動産登記法(旧)5)(氏の変遷)
麻、ススキ・荻に話を戻しますと、関東での、苗字の順で言えば、麻系が最も古く、次いで荻系、最後がススキ(鈴木さん)と言う所でしょうか?
荻は早くから姿を消したので、今では「荻」という漢字があるのは知っていても、「荻って何?」という人が多くなっているのです。
漢字があるということしか知らないので、うっかりすると、漢字や音の印象からススキの仲間でなく、萩の仲間かと誤解している人のほうが多いかもしれません。
多分、荻窪や井荻に住んでいる人でも、荻とはどう言うものか、見たことも考えたこともない人が多いでしょう。
まして、麻などは大麻に関心のある人以外には、本物を見たこともない人が大多数ではないでしょうか?
このように目の前から消えると、人類の記憶というのはホンの僅かな期間で消えてしまうものなのでしょう。
ススキは荒地生活のお陰で、川原がなくなっても一寸した荒地に、いまでもしぶとく残っているのですが、それに加えて、実はススキの需要は、昭和40年ころまで結構あったのです。
私が弁護士になった昭和40年代末ころには、まだ千葉の田舎では藁葺き、茅(ススキのことを茅=カヤともいったのです。)葺の農家が一般的でした。
漢字の好きな文章では、「茅屋(ぼうおく)とあるのが、それです。
不動産登記上の建物の表示では、「草葺」となるので、その辺の草で作った家のような印象で、少し変な感じです。
ススキ・カヤは確かに草の一種ですから、本質に迫る明治の法律家の考える分類では、カヤブキも藁葺きもみな草葺になるのでしょう。
登記上の草葺とは、屋根から草がにょきにょき芽を出している姿を言うのではありません。
不動産登記法を見ておきましょう。
不動産登記法(明治32・2・24・法律 24号 )
第91条 建物ノ表示ノ登記ニ於テハ左ノ事項ヲ登記スルコトヲ要ス
1.建物所在ノ郡、市、区、町村、字及ビ地番
2.家屋番号
3.種類、構造及ビ床面積
第92条 登記所ハ政令ノ定ムルトコロニ依リ建物一箇毎ニ家屋番号ヲ附スルコトヲ要ス
2 建物ノ種類、構造及ビ床面積ヲ定ムルニ付キ必要ナル事項ハ政令ヲ以テ之ヲ定ム」
91条3号にあるように、家の登記には、種類、構造を書く欄があります。
例えば、ブリキ屋根の場合は、亜鉛メッキ鋼板葺き何階建て居宅 一階何平方メートル2階何平方メートルと表示されます。
瓦屋根なら瓦葺きとなり、一階建てなら、平家建てとなりアパートならば、居宅の代わりに共同住宅と記載されます。
この瓦と書く欄に、カヤブキや藁葺きの場合は、草葺と書かれるのです。
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