06/12/05

歴史教育のあり方3(ナチスの罪2)

民主的に選任され、国民の熱狂的支持で成立していたナチスと比較する、戦争前の日本の政治状況に戻りましょう。
6月10日・・・・1「歴史教育のあり方2(ナチスの罪とドイツの罪)」の関心の続きです。
東条英機を頂点とする軍部は、民族間の対立という近代思想を利用して国民の意見を圧殺して、軍部の権限を最大限拡大し、その結果戦線を拡大して行ったのです。
今次大戦の戦争責任は、基本的には前近代の専制君主や絶対王政時代同様に、彼ら指導者だけの責任なのです。
その意味では戦犯かどうかは別として、東条英機らの戦争責任者を靖国神社に合祀するのは、戦争に巻き込まれた国民には、賛成できない人が多いでしょう。
しかし、これまで書いて来たように、外国から60年経ってもいつまでも戦犯だといわれると、国民はむっとするのです。
「外れた息子だ」としょっちゅう愚痴をこぼしていても、他人から息子の悪口を言われると、いい気持ちがしないのと同じです。
これに対して、ドイツ国民は自分達の意思で民主的にナチスを選んで、ユダヤ人の弾圧を熱狂的に支持していたのですから、「ナチスの責任」はドイツ国民全部の責任なのです。
国民の民主的支持によって成立した「ナチス」なのですから、ナチスは国民から離れた別物ではあり得ません。
前記のとおり、ヒットラーは特別な家柄や軍人として政権を獲得したのではなく、正当な選挙で国民の支持を受けて政権に就いたのです。
このように民主的・国民的支持によって、人道に反する罪を犯したことについて、国家・国民とは別物のナチスと言うものの罪だけにしているのは奇怪です。
現在西洋社会では、ドイツ国民の責任でなく「ナチス」と言う別物・・・妖怪をでっち上げて、ナチスの再来だけを恐れて厳重に監視し、非難していれば済む・・ヨーロッパ中ですり替えて、みんなで満足しているだけです。
今こんなことが許されているのは、実はヨーロッパ中でユダヤ人迫害に協力した実態があるから、みんなで「ナチスの犯罪」と言う別物を大袈裟に作り上げて誤魔化しているだけではないでしょうか?
ご存知のようにフランスなどドイツ被占領下の国々でも、ユダヤ人狩りだけは嬉々として?協力していたのです。
勿論被占領下のポーランドもそうでしたからこそ、忌まわしいアウシュビッツ収容所が出来たのではないでしょうか?
(誘致運動までしたとは思いませんが・・・・抵抗が強い・・地元民が受け入れない土地には収容所を作らないでしょう。)
ナチスの独裁は、唯一神信仰の思想基盤から生れたのであって、連合国も独裁への親和性では同じ穴のむじなであることは、「06/03/05「唯一神信仰と独裁1・・・・多神教の国と合議制1(歴代内閣年表)」以来連載してきましたが、ユダヤ人迫害も根は同じなのです。
そんな訳で、ドイツはきちんと自分達とは別物の「ナチスの犯罪」を謝っているとして、ヨーロッパ中で受け入れているのです。
何かおかしいまやかしだと思うのですが、今のところ欧米が世界を牛耳っているので、こうしたヘンな論理がまかり通るのでしょう。
これも誰かが真実を言い出すには、(マスコミが言い出すには)これからさらに100年以上も掛かるでしょう。



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