06/07/05
司法権の独立(大津事件)
違憲立法審査権と直接の関係はありませんが、その前提として司法権の独立が必須です。
司法権の独立事件として有名な、大津事件を紹介しておきましょう。
これは日露戦争直前の緊張下で、日本を訪問したロシヤ皇太子に対し、警備の警官が職務上所持していた軍刀みたいなもので切り付けた事件です。
この皇太子はニコライだったかな?この人は後にロシヤ革命に遭う最後の皇帝ですから、大きな歴史の主役が日本にも来ていたのです。
皇太子といえば、このころは国王する一発の銃声から始まったのです。
微妙な日ロ関係を心配した政府は、何とか天皇・皇族に対する犯罪・・大逆罪の適用を迫りますが、ときの大審院長・児島何某は、刑法の解釈では外国皇族はこれに当たらないとして、あくまで譲らずに、通常の殺人未遂罪を適用した事件です。
ま、これは、国際政治の都合で法を捻じ曲げようとした事件で、違憲立法審査権とは関係がありません。(罪刑法定主義の問題です。)
このように、技術的な解釈でさえ、司法権の独立と言っても、実際に国論が沸騰しているときには、あるいは国益が掛かっているときには、むつかしいものであることが分るでしょう。
まして安保やイラク派兵など政治そのものがテーマになってくると、違憲立法審査権があるからと言っても、裁判所が踏み込んだ判断をするのは、困難と言うよりも能力に余っていることが分るでしょう。
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