06/22/04

恥の文化3とやさしい日本人(父権制社会と母系制社会)市場原理は万能か?

それにしても、武士が無用になってから、300年近くも格好付けさせて、しかも禄まで与え続けて来たのですから、日本国民はやさしいと思いませんか。
こうしたやさしさは、江戸時代だけでなく、現在でも連綿として受け継がれています。
不景気で人が余っても、直ぐには解雇せず、社内失業と言う形で給料を払いながら、温存しています。
そう言う意味でいえば、右翼から叱られるかも知れませんが、武家政権が確立して御用済みになってからも、八百年近くもの長い間天皇家を廃止しようと言う意見がでないまま、存続してきたのですからすごいですよね。
一旦実権を失ったり、仕事がなくなってしまったものを、こんなに長く面倒みた国、或いは現在で言えば社内失業を抱え続ける国は世界中に一つもないでしょう。
アメリカ流の市場経済社会=実力社会であれば、無用になった途端にお払い箱です。
お払い箱どころか、勝てば勝者として、支配者・経営者となり敗者は、労働者、奴隷に転落する思想です。
これは19世紀の弱肉強食・帝国主義時代の「勝てば帝国、負ければ植民地・奴隷」と言うのと本質はなにも変わりません。
現在の市場経済化=人材の流動化と言えば有り難いようですが、明治維新当時の弱肉強食思想が、国家間だけでなく、社会の隅々・人間関係にまで貫徹しようとする思想の言い替えでしか有りません。
唯一神信仰に基づく「力、闘争文明」の思想が、末端まで行き着いた完成型・ピークとなるものでしょう。
ピークを打てば、下り坂が待っているのが歴史の教えるところです。
こう言うときは、慎重でなければならないのですが、歴史の浅いアメリカには知恵が足りないのか、アメリカ1強がピークになった途端に、早速ご存知アフガン、イラク問題でミソをつけそうです。
これからは、こうした闘争思想に基づく社会(世界)ではなく、慈しみに満ちた社会(世界)が始まる前触れかもしれません。
もしも、そうした社会が始まるとすれば、日本は、アメリカ流の社会運営に適当に付き合うのは必要でしょうが、何から何まで真似をして、社会の隅ずみまで、本気でアメリカ流の勝ち組み負け組みの思想を行きわたらせる必要は有りません。
むしろ、愛情に満ちた新しい時代の模範国家になればいいのです。
判官びいきという言葉があるように、日本は、敗者にやさしい社会です。
多分こうした感性、価値観は、母性原理がもたらすものだと思います。
父系制社会では、勝敗が価値の基準ですし、競争に勝ったものは、勝者としてブッシュさんのように世界世論を無視して、傲慢に振舞ってよいものという価値観に帰着し易いようですが、母系制では、「おごれるもの久しからず」と言う美学・滅んだものに対する深い愛情が注がれる社会です。
何故日本に母系制社会の思想が残っているか(或いは主流なのか)については、05/27/03「男尊女卑の思想6(水田と畑作等)」のコラムで少し書きましたが、今回はこのくらいにして、またの機会に詳しく書いてみたいと思います。
いずれにせよ、敗者にやさしい我が国では、農業補助・過疎地域補助とか旧市街地などの各種補助で、市場経済から落伍した業界救済のために、10年や20年或いは50年でも激変緩和措置と称して税金を使い続けるのは、我が国にとっては、大したことではないのかもしれませんね。




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