06/17/04

休日法から自己実現法へ3(労働基準法1)(能率優先社会の落とし穴)

戦後成立した労働基準法では、工場労働者に限らず、全労働者を対象とし、例外的な職種については関係各条文で例外を定める形式にしました。

労働基準法を紹介しましょう。

労働基準法
(昭和二十二年四月七日法律第四十九号)
(定義)
第9条 この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。

労働基準法は、制定後時代にあわせて何十回と言う程改正されて、今ではみなさん御存知のように社会全体が週休2日制になろうかとい時代になりつつ有ります。
休日法で見て来たとおり祝日も増える一方です。
我が国は世界第2の経済大国と言われるようになってからでも、もう何十年にもなるのです。
豊かな国と言うのは、病気にならない程度の休息時間さえ多ければ良いと言うものではないでしょう。
これからは、仕事を通じて自己実現できない職種についている人にとっては、余暇を、
単なる健康維持、休息の時間としてではなく、余暇は仕事外で、自己実現すべき時間とする積極的な使い道を考えるべきです。
ゴルフ場や、リゾート施設、今はやりの温泉さえ用意すれば良いものでは有りません。
ストレス・精神を病む人が増えているのは、これまで書いて来たように、仕事自体に喜びを感じない職種がふえて来たのが原因ですから、こうした職種従事者にとっては、
いくら休みを多くしてもらっても喜びが有りません。
刑務所でジッとしていられれば楽かというと、そうではないのと同じです。
商品販売者の世界も昔と違って、コンビニのアルバイト、マクドナルドアルバイトを見れば分るおように、マニアルとおり、客にロボットのように声をかけるだけで、まるで人間味の無い時間です。
ところでみなさんが憧れる医師の世界は昔から、こうしたアルバイトよりももっと非人間的な職種です。
例えば耳鼻科医は、仕事時間中ずっと人の鼻の穴ばかり腰をかがめて覗いていなければなりませんし、眼科医も人の目ばかり洗ったり薬をつけたりで1日が終わります。
この結果、医師は結構趣味人が多いのは、人間性回復に必要だからとうなづけます。
仕事に喜びがなくなった場合、休憩だけではダメで、人間性回復の為になにかする必要が有る事が分ります。
このためにはまとまった多くのやすみが必要だと言う意見も有るでしょう。
しかし、まとまった時間さえ有れば人間性回復の為になにか勉強出来るから良い、と言う程単純では有りません。
社会で役立たない勉学をいくらしても空しいものです。
社会で役立つ有意義な勉学をすれば、学習成果をなにかの仕事で活かしたくなります。
ところが学んだ成果の役立つ仕事が、レントゲン技師のような仕事、データの読みトリの仕事であれば、またもや人間疎外になってしまいますから、何のための余暇の学習か分りません。
結局は、能率をあげるために、ありとあらゆる仕事を細かく切り刻み、その結果少しは能率が上がり、余暇が増えたとしても意味がない事になります。
病気する程の長時間で過酷な労働を、能率アップによって少し労働時間を減らすところまでは良かったのですが、何もかも、無味乾燥な仕事ばかりにしてしまうと、休みが増えても意味がなくなってくるのです。
これからは、少し給料が安くても人間らしい仕事が出来る職種の開発が必要でしょう。
要するに高くてもうまいものを作る必要がるのと同じで、手間がかかっても、(時簡単位の賃金が下がる)人間らしい仕事をしたい人が増えてくるのではないでしょうか?
たとえば、1人の人間が高能率の非人間的な仕事で1週間の半分を働いて、後は趣味をかねた殆ど金にならないけれども、人間的な生産活動のアルバイトまたはボランテイアなどに精出すと言う社会です。
今では、国全体でみると、非人間的にむちゃくちゃ稼ぐ人と、そうした仕事に全くつかないで、ハナからボランテイアだけしている人が居ますが、私は1人の人間が両方やれる社会が良いと思います。
ただ、私に理想はそうした非人間的な仕事形態はそのうちなくしてしまい、みんな楽しく働く事が生き甲斐と言える、社会の到来こそ望ましいと思っています。
幸い私の弁護士業は、まだまだ人間的な仕事で喜びも悲しみも多く有ります。
どうして、こうした楽しい仕事が少なくなったのでしょう。
弁護士もこれから大規模化して、殆どの若手は大事務所の歯車になって行くしかない様です。
能率優先で、非人間的な職種を増やして行く今のやり方は間違っていると思っています。




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