06/08/04

国事行為15(憲法73)栄典戦後)5

戦後の経過については、内閣府のホームページからの転載をしましょう。
ちなみに、復活された春秋の授与式の日は、春の4月29日は当時の天皇誕生日・戦前の天長節ですし、秋の11月3日は、言うまでもなく戦前の明治節ですから、君主の恩恵を強調して復活したつもりでしょう。

「(1) 春秋叙勲
 生存者に対する勲章の授与は,昭和21年5月3日の閣議決定により一時停止されていましたが,昭和38年7月12日の閣議決定により再開されることになり,その第1回の叙勲(賜杯を含む。以下同じ。)は,昭和39年4月29日付けで,各界の功労者に対して授与されました。その後,現在に至るまで春秋叙勲として毎年2回,春は4月29日,秋は11月3日付けで授与されています。

候補者は,栄典に関する有識者の意見を聴取して内閣総理大臣が決定した「春秋叙勲候補者推薦要綱」に基づき,各省各庁の長から推薦されます。内閣府賞勲局は推薦された候補者について審査を行い,原案を取りまとめます。その後,内閣官房長官が主宰する叙勲等審査会議の議を経て,閣議に諮り,受章者が決定されます。
受章者は、大勲位菊花章,桐花大綬章,旭日大綬章及び瑞宝大綬章を,宮中において天皇陛下から親授され,旭日重光章及び瑞宝重光章を,宮中において内閣総理大臣から伝達されます。また,その他の中綬章等の勲章並びに銀杯及び木杯にあっては,各府省大臣等から伝達されます。いずれの場合も,受章者は勲章を着用し,配偶者同伴で天皇陛下に拝謁します。

(2) 危険業務従事者叙勲
 春秋叙勲とは別に,警察官,自衛官など著しく危険性の高い業務に精励した者に対する叙勲で,平成15年11月から開始されました。
 候補者は,「危険業務従事者叙勲受章者の選考手続について」(閣議了解)に基づき,関係大臣から推薦されます。その者について内閣府賞勲局で審査を行い原案を取りまとめます。その後,閣議に諮り受章者が決定されます。春秋叙勲と同じく毎年4月29日及び11月3日付けで授与されます。また,受章者は勲章を関係大臣から伝達され,勲章を着用し,配偶者同伴で天皇陛下に拝謁します。
 (3) 高齢者叙勲
 春秋叙勲によって勲章を授与されていない功労者に対しては,年齢88歳に達した機会に勲章を授与することとし,昭和48年6月以降,毎月1日付けで実施しています。
 (4) 死亡叙勲
 勲章の授与の対象となるべき者が死亡した場合には,春秋叙勲とは別に随時勲章を授与しています。
 (5) 外国人叙勲

外国人叙勲は,国賓等の来日や駐日外交官の離任に際して実施する儀礼的色彩の濃い叙勲と,我が国との友好の増進等について顕著な功労のあった外国人に対して実施する叙勲とに分けられます。いずれの場合も,外務大臣からの推薦に基づき行われています。

後者については,昭和56年秋から春秋叙勲と時期を合わせて実施しているほか,功労のある者が来日又は離日する等の機会をとらえて勲章を授与することが適当と認められる場合には,春秋叙勲の時期とは別に個別に実施しています。」この機会に褒章制度も紹介しておきましょう。
皆さん藍綬、紅綬、黄綬などの褒章受章の報道をお聞きになったことがあるでしょうが、その区別、沿革を正確にはご存じない方が多いと思いますので、沿革を紹介しておきましょう。

1・・・・ 明治13年、賞勲局、意見を上申。
「自己ノ危難ヲ顧ミス他人ノ生命ヲ救助セシ者又ハ孝子節婦ノ類又ハ私財ヲ捐テ公益ヲ謀ル者等ヲ賞スルニ従来金円或ハ酒盃ヲ以テスルノ成規ヲ更メ褒章ノ制御新設相成可然」
国家に直接功労がなくとも、立派な行いをしたものを表彰しようとするものです。  
2・・・・・ 明治14年12月、太政官布告第63号によって、「褒章条例」を公布。
(3褒章)(翌15年1月から施行)  
・ 紅綬・・・・「自己ノ危難ヲ顧ミス他人ノ生命ヲ救助セシ者」
(・・・・・「自己ノ危難ヲ顧ミス人命ヲ救助シタル者」)  
・ 緑綬・・・・・・「徳行卓絶ナル者」
(・・・「孝子順孫節婦義僕ノ類ニシテ徳行卓絶ナル者」)  
・ 藍綬・・・・・「公衆ノ利益ヲ興シ成績著明ナル者」
(・・・「教育衛生慈善防疫ノ事業、学校病院ノ建設、道路河渠堤防橋梁ノ修築、田野ノ墾闢、森林ノ栽培、水産ノ繁殖、農商工業ノ発達ニ関シ公衆ノ利益ヲ興シ成績著明ナル者又ハ公共ノ事務ニ勤勉シ労効顕著ナル者」)  
・ 大正7年、紺綬褒章を制定。
(公益のために私財を寄付した者に授与)  
・ 昭和30年1月、政令第7号をもって、新たに2種の褒章を増設。  
・ 黄綬「業務ニ精励シ衆民ノ模範タルヘキ者」  
・ 紫綬「学業芸術上ノ発明改良創作ニ関シ事績著明ナル者」

これまで、栄典制度を見てきましたが、栄転制度と言うのは、その時代時代の社会の鏡、道徳の模範を国家が表明するものともいえますね。
「こういう人がお褒めに預かるぞ」と言うことですから、社会規範意識がまともに出る訳です。
民間人褒章の最初が、生命救助が来るのはいつの世も同じとして、その次に来るのが孝子、節婦、義僕となるのですから、「いやあ、如何にも・・・っ」と感じ入ります。




関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

稲垣法律事務所コラム内:役人,官僚に関するコラム
稲垣法律事務所コラム内:役所に関するコラム
稲垣法律事務所コラム内:議員に関するコラム
稲垣法律事務所コラム内:国会に関するコラム
稲垣法律事務所コラム内:皇族に関するコラム
稲垣法律事務所コラム内:明治に関するコラム
稲垣法律事務所コラム内:憲法に関するコラム


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資