06/21/03
法科大学院とコスト 3
法科大学院制度は、従来型の働きながらの学生の排除に繋がりますので、日弁連では、なんとか奨学金制度の拡充、大学に対する政府の補助金の充実を求めています。
差し当たり、授業料、学費の低減化が重要ですので、法科大学院に対する国の補助金の確保に取り組んでいたようです。
そこでの難問は「法科大学院の濫立と合格率 1」のコラムで指摘した合格率の低さです。
学生1人1人に対する補助金は、奨学金の貸与形式ですが、大学そのものに補助金を出して学費そのものを押さえようとする計画です。
コスト計算上、一人当り学費として300万円が必要とした場合、200万円分を補助金で賄えば、学費を100万円に押さえられる計算になります。
100万円の学費で済めば、かなりの学生が借金してでも、大学院に進学出来るだろうと言うのです。
ところが、前記のとおり設立希望が多いことが分って来て、場合によっては、全体の合格率が、3〜4割に落ち込む可能性が出て来ました。
レベルの低い大学では、2〜3人しか合格しない場合も考えられると言うのです。
そうなりますと、補助金の効率が極端に悪くなります。
2〜3台しかとおらない高速道路を作るようなものです。
これでは器に補助金を出すよりも、学生に出す方が効率的です。
ただし、その場合、大学自体に補助金が得ませんので、学費が例えば300万円になると奨学金も、これまでのような、月額10万円単位ではなく2〜30万円が必要になります。
学生に出すのは奨学金ですから、一旦現金は出ますが、100%ではないとしてもかなりの人が借りたお金を返しますので、政府の最終的な支出は見かけ程大きくありません。
奨学金も1年次は返済予定の奨学金、2年次はぐっと金額を増加して、成績優秀者だけに生活費まで面倒見るような奨学金にして、返済免除(全額にするか増額分だけにするかバラエテーはあります)システムを採用すればいいでしょう。
法科大学院が入学者をぐっと絞れば、司法試験の合格率が上がりますので、奨学金の焦げ付きリスクもぐっと下がります。
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