06/10/03

政府のしたたかさ2(公共の福祉)(憲法8)

「法律の範囲」の人権では、治安維持法など法律で制限すれば幾らでもできるので、何ら権利がないのと同じ結果になった経験から、日本国憲法制定にあたっては、「法律の範囲で」、という文言ではマッカーサーが承知しないの分かり切っています。
そこで「法律の範囲」は削らざるを得なくて削りましたが、したたかにもその代わりに「公共の福祉に反しない範囲で」「公共の福祉の為に」とか随所に制限規定を盛り込むのに成功しました。
他方で「権利の濫用も禁止したばかりか、それでも心配だったのかの「福祉の為に(積極的に)行使しなければならない」と言う2重の歯止めも加えました。
念のために、憲法の条文を見ておきましょう。


日本国憲法
第11条【基本的人権の享有と性質】
 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。
第12条【自由・権利の保持義務、濫用の禁止、利用の責任】
 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。
第13条【個人の尊重、生命・自由・幸福追求の権利の尊重】
 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。 」


11条では自然権としての天賦不可譲の人権を国民が享有する事を宣言したものと言われています。
12条以下では、心配になって来たらしく、権利の濫用を禁止し、公共の福祉の為に権利行使しなければならないというのです。(遊興の為にしたのでは権利にならないと言うのかな?)
これでは、テニスもゴルフもパチンコも「風が吹けば桶屋が儲かる」式の論法で、「公共の福祉に役立っている」という理論武装してから遊ぶ必要があるでしょう?
私は普段から、スポーツは、「体を壊す事があっても、体を良くするものではない」と思っているので、事あるたびに、「好きでやるなら『『好きだからやってる』』と言えばいいのだ、健康に良いとか一々言い訳するな」とよく言います。
それでも殆どの人は「いやあ先生、からだがスッキリしますよ」とか言ってこだわります。
こだわる理由は、この憲法の条文にあるのでしょう。
公共の福祉の為以外に「単に気持ちいいからというのでは、遊ぶ権利はない」と思っている人が多いようです。
窮屈な国民性が100年間で作られてしまったものですねえ!
江戸時代のように、自由民は自由民らしく、自由気ままに遊べる社会になって欲しいものです。




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