05/26/08

具体的危険と危険運転致死傷罪(刑法98)

交通違反と言えども、具体的危険行為自体に対する世間の非難が強くなると、その結果発生した事件に対する非難も強くなります。

そこで普通の犯罪よりもさらに刑を重くした、危険運転致死傷罪と言う類型も刑法に生まれてきています。

日常生活で言えば、前もっての注意をきかなかった結果のミスに対して「あれだけ言っておいたのに、守らなかったの?」と強く非難されるのと同じです。

最近飲酒運転に対する世間の非難がきつくなってきたので、直ぐに対応したのがこの条文です。

刑法

(危険運転致死傷)

第208条の2 アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させ、よって、人を負傷させた者は15年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は1年以上の有期懲役に処する。その進行を制御することが困難な高速度で、又はその進行を制御する技能を有しないで四輪以上の自動車を走行させ、よって人を死傷させた者も、同様とする。

2 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で四輪以上の自動車を運転し、よって人を死傷させた者も、前項と同様とする。赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で四輪以上の自動車を運転し、よって人を死傷させた者も、同様とする。

ただ、最近のイキナリ激しくなったマスコミのキャンペインには、ちょっと疑問がありますが、

こう言う刑罰強化運動が起きると、直ぐ対応するのが政府のいいところ?です。

飲酒運転による交通事故が増えているのかどうかの客観的データと離れたキャンペインはどこか嘘くさいのです。

ついでに言いますと、交通事故死は着実に減ってきているのはご承知のとおりですが、それなのに何故今大々的報道をするのかということです。

なぜかニュースを見ると交通事故のニュースが圧倒的に多いのですが、日本中の普通の事故まで全国版でニュースにする必要がどこにあるのか?と疑問に思う人がいないのでしょうか?

栃木や埼玉の普通の事故を、関東中の人が知る必要があるでしょうか?

日本の交通事情-交通事故死者数等の推移

www.utms.or.jp/japanese/condi/jiko.htmlからの引用です。

 
'80
'85
'90
'95
'00
'01
'02
'03
'04
'05
06
運転免許保有者数(万人) 4,300 5,235 6,091 6,856 7,469 7,555 7,653 7,747 7,825 7,880 7,933
交通信号機設置数(基) 101,100 10,9520 135,634 15,7792 176,013 179,061 184,973 187,393 189,559 191,770 193,857
交通事故件数(件) 476,677 552,788 643,097 761,789 931,934 947,169 936,721 947,993 952,191 933,828 886,864
交通事故死者数(人) 8,760 9,261 11,227 10,679 9,066 8,747 8,326 7,702 7,358 6,871 6,352
人口10万人当り事故死者数(人) 7.48 7.65 9.08 8.50 7.14 6.87 6.53 6.04 5.76 5.38 4.97

 



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