05/31/07
観光立国と過疎対策(都会集住政策1)
話が変わりますが、海外客の誘致を図るならば、観光地もテレビで放映されたら、すぐに飛びつく形式では海外の客にはなんら新規性もないでしょう。
先端型産業でも、開発の連続成功が難しいことを、3月6日・・・・・2「現地生産化の進行と加工貿易の運命2(人口減少策1)」のコラムでも書きましたが、先端産業では、一回でも成功すれば、特許料収入で一定期間良い思いが出来るのに対し、観光政策の成功は、特許関係の保護がないので、他市町村や外国でも真似し放題です。
中国東北地方でも、札幌類似の氷の祭典が行なわれていることが報道されています。
このように、これと言った観光資源がない場所に、アイデアに頼って観光立国を称して長期的な施策をするのは、無理があるのです。
人口削減策を取らず、政府の音頭にしたがって、次々と観光施設設置のための投資を続けた失敗の例が、夕張市の破綻でしょう。
客の気は変わりやすいので、投資を回収しきらない内に次々と目玉施設を作っていたのでは、いくら金があっても足りません。
これでは、いつかは破綻するのは当然です。
観光立国は、経済的に成り立たないはずですが、こんな見え透いた底の浅い政策を掲げ続けるのは、過疎地対策・・新たな公共工事政策の看板架け替えではないでしょうか?
過疎地対策も旧市街地活性化策もそうですが、経済原理に反した政策は時間の経過でいつか破綻せざるを得ないのです。
これからは、過疎地は過疎地で経済の原理に従って行政サービスを縮小して行くべきであって、とめどのない行政サービスの垂れ流しを止めるべき時期がきているでしょう。
最近、都市住民が、過疎地の故郷へ住民税を納める制度創設が検討されていますが、これは過疎地に高齢者を固定しようとするもので、時代逆向です。
ただし、寄付を納税にみなす制度の創設は、10/25/03教育改革21・・・・・寄付と所得税法1(税制の直接民主主義5)」前後で連載しましたが、別のコラムで、公共工事は、寄付の多い順に着工すべきだと書いたこともあり、寄付を活用すること自体は、私の年来の主張でもあり、大いに賛成です。
政策目標としては、過疎地に住む高齢者に対してサービスを続けるのではなく、逆に高齢者を都市へ移住させる計画を立てるべきでしょう。
過疎地の高齢者が子供の住む都市に移住したら補助金を出したり、過疎地の家屋敷を公共団体が買い上げるなどの施策のほうが、合理的です。
過疎地に医師や弁護士、郵便局を無理に派遣したり、いろんなサービスをするよりは、安上がりでしょう。
このようにして過疎地にパラパラと高齢者が住む非効率を解消し、田園地帯や山中にはリゾート施設だけにしたら、国全体の行政コストが安くなるし、それこそ田園地帯を旅すれば心の洗われるような景色になるでしょう。
美しい日本は、このようにしてこそ出来上がるのです。
関連ページリンク
©2002,
2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design
/ Maintained by Pear Computing LLC
