05/31/07

観光立国のまやかし2(インフラの無償使用1)

ところで、平成19年5月26日に国際収支表を紹介しましたが、サービス収支・・主に旅行収支です・・わが国は、長年にわたって大幅な赤字(18年度で約2兆円あまり)なのです。
観光立国の行く末は、せいぜい国内旅行需要が未知の体験願望分が海外に取られている分を、海外から呼び込む・・観光収支の均衡を目指す・・・・赤字を減らすのががやっとではないでしょうか?
  「日本人も海外へ出かけるし、海外からも来てもらう」
という観光分野の相互拡大を図るのが、やっとというところです。
ところで、日本人が海外旅行でお金を使うからサービス収支大赤字といっても、その支出のうち食事代などは、国内にいても使うものですから、その分国内・・支出食料品などの輸入が減っているのです。
交通費なども使いますが、その分国内で電車やバスに乗らないのですから、石油消費・・石油の輸入量が減っていることになっていますから、純然たる赤字とは大違いです。
たとえば、独身者で、ほとんど外食やコンビニから買ってきたものを食べている場合、京都へ行った費用としては宿泊代と交通費くらいが主な出費であって、その間の生活費は、千葉に住んでいるのと変わらないのです。
ところで、ある町にその町の人口と同数の外国人あるいは、よその土地のものが、普通のアパートを借りて数ヶ月逗留した場合を考えてみますと、その町の消費人口は倍になります。
その分、町内の商店や各種業者の売り上げが増えて活性化するので、こうした効果を観光振興政策は望んでいるのです。
しかし、見方を変えてみると、町内に住民税や所得税をまったく支払わないで、公園や公共施設・公共サービスを無償利用する人口が半分もいることになるのです。
インフラ整備の進んだ先進国の場合、エンゲル係数は低下していて、食費などの直接経費の比率は低く、むしろ環境整備(公共負担部門です)費用のほうが大きいことがあるのですから、食べたりする直接経費しか負担しない観光客はむしろマイナスに作用するはずです。
高級レストランと場末の食堂・・道路端の立ち食いなどの比較すれば、食材費と建物・従業員の衣服など環境経費の比率を比較すれば、高級化すればするほど環境経費比率が大きくなるのが普通です。
このような疑問を持つようになったのは、今から15〜20年ほど前に姫路に旅行したときに、近郊の龍野市に行って終日遊んだときの経験によるのです。
龍野の駅に降り立つと、過疎そのものの町で、シャッター通りどころか、昔ながらの古い家々の黒っぽい表戸が全部しまっているのは壮観でした。
空き家でもなさそうでしたから、「家の人は近くの姫路まで働きに出ているのかな?」と思いながら人っ子一人いない街路を通り抜けて、さしあたり公園か何かの目的地に向かって歩きました。
今は公園だったか施設だったかの名前も忘れましたが、三木露風の出身地とかで、「赤とんぼ」のメロデイが流れる散策路が整備されていて、丘の中腹を龍野城址まで妻とともにゆっくり散歩していたのです。



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