05/27/07
人口政策・・人口減少策5(資源と人口1)
現地生産化が進むと、5月26日・・・2のコラムで国際収支を紹介したように、先進国では、特許料収入や、投下資本に対する配当収入があるので、その分だけ基礎資源プラスアルファの人口を養えるだけです。
先進国は、加工貿易による利益があったので、その土地に存在する資源や消費の限度を超えて生産し輸出できて、その黒字によってその地が従来養えた以上の人口を養う資材を購入できるようになって、これまで人口が膨張して来たのです。
その地の食糧生産量以上に、古代から都市が人口が膨張して来たのと原理は同じです。
観光地や炭鉱地などが、一時的に従来人口以上に膨張するのも原理が同じですが、国の場合には、長期的スパーンで見なければ分かり難いだけでしょう。
これからは、加工貿易による貿易黒字が縮小する一方となれば、貿易黒字で多くの人口を養えるようになる以前にその土地が養えていた限度の人口プラスアルファ程度に、ゆくゆくは戻るしかないのが原則です。
この原理の応用には、人口減で対処する方法とさらに新しく人口を養えるような資源を開発する方法、あるいは、手っ取り早く資源のある他国侵略・併合の方法(一種の泥棒・強盗行為・・・現在の企業買収も自分で人材養成しない点は似ています)があります。
人口減政策の採用には、どこの国の為政者も尻込みでしょうから、さしあたりは多くの人口を養えるような資源・・・新たな開発者利益に賭けるのですが、これまで書いているように、今は寿命が短くてうまくいかないのです。
トヨタなどが、最先端の車を次々と開発をしても、国内生産がそれほど増えるわけではなく、海外生産が増えるだけです。
5月27日の日経朝刊に出ていましたが、中国進出のホンダ自動車では、部品工場も現地生産化し、現在の8割の現地化率を9割に高める計画とされていました。
日本は部品輸出の強みがあるといっても、順次こうなっていくのです。
現地化率引き上げの結果、せいぜい所得収支・・知財・配当収入が増えるだけですから、多くの労働力を養えないのです。
このように、生産量増強による人口維持策は今後無理があるのです。
ホンダの例で言えば、国際競争にせっかく勝っても海外輸出分は、部品の1割にとどまるのですから、今までの全量輸出時代のように、多くの労働者を養えないのです。
現地生産率が上がると、その分国内生産を減少するしかないのですから、将来的には、いわゆる停滞・・大不況ですし、若者がやる気をなくし、国中が暗くなってしまいます。
戦後日本やドイツの躍進によって先進国間の競争に敗れて、生産が縮小し続けたサッチャー首相登場以前のイギリスがそうでした。
これからは、先進国間の競争の勝敗ではなく、中国その他後進国や中進国での現地生産の開始・・参加によって、大量の輸出を前提にした先進国全体の生産設備・・労働力が余剰になってくるのです。
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