05/17/07

人権保障は誰から守るためにあるか?3(犯罪被害者の救済2)

そのうえ、現在予定しているのが大事件だけだとしても、そうした場合10年以上の長期の懲役に服すのが普通ですから、服役予定者相手に民事請求してもお金を取れる見込みがないのです。
横領でも詐欺でも、本人が謝って弁償してくれれば告訴しないのが普通です。
また殺人などは、お金させえ払えばいいと言うものではない国家秩序の問題ですが、お金で解決できない分野で、刑事事件処理があるのが原則ですから、その意味でも刑事民事の近代法の体系・・棲み分けを崩す主張です。
民事で訴えても仕方がないから、刑事事件になっているのに、今度は刑事裁判の場で屋上屋を重ねるような主張をさせるのって、それ自体お金を取る目的よりか、被害感情・・復讐心を強調したい・・させて上げたいだけの話ではないでしょうか。
刑事法廷で、検察官任せでなく、自分も出て行ってギュッと痛めつけたいと言う心理が透けて見えるのは、私だけでしょうか?
加害者は、逮捕されて刑事被告人になっているだけで、(長期勾留もされているし)社会から指弾され充分に痛めつけられているのです。
痛み、弱りきった状態の被告人の弱みに付け込んで、その場で(別に民事裁判するのは、勝手ですが、刑事の場で主張させることが問題なのです。)民事の主張(私はこんなに被害を受けているなどと訴える)までさせる必要があるでしょうか?
これを政府が主張するなら分かりますが、被害者何とか弁護団が運動してるのですから、私に言わせれば、理解不能です。
刑事法廷の場で、損害賠償請求出来れば、刑事記録をそのまま使えるから便利だとも言うのですが、そこで民事に使えるならば、一般民事の裁判でも、刑事記録をサービスで提供するように運動するのが筋でしょう。
水戸黄門のストーリーは、常により大きな権威を利用して、地方の中間権力者をやっつけるものですが、こうした役割を弁護士が果たすべきなのでしょうか?
このように、いろいろ書き出すと、今や弁護士の世界も身内の価値観が分裂しつつあるようです。
刑事弁護をする立場では、被害者が刑事事件に関与するあるいは、損害賠償も刑事手続内で一緒に出来るようにするのは、行き過ぎだと言う立場です。
これが今の日弁連の大方の意見で、私もそう思っています。
人質司法の現状で、そこで一緒に賠償請求までされたのでは、被告側が言いたいこともいえない弱みに付け込む卑劣なやり方だという意見が強いのです。



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