05/17/07
人権保障は誰から守るためにあるか?2(犯罪被害者の救済1)
ミクロの被害者を中間的な権力に訴えて救済するのも人権救済ですし、これが日常の弁護士業務になっているのです。
これは私もやっていることですが、これは目先は良いようですが、大きな意味で権力構造の補完作用をしていることになる危険性があるのを注意(自戒)しながら仕事をすべきでしょう。
世の中が安定し治安が乱れないのは、国民にとって幸せですが、これが行き過ぎて、権力の補完作用・・・言論の自由の侵害にまでなるのは考え物です
弁護士が、グループを作って、警察とタイアップして特定の社会集団を目の敵にして摘発に協力する運動まですべきでしょうか?
たとえば、国中がユダヤ迫害を始めたら、一緒になってユダヤ人の悪辣さをキャンペインして行く組織を作るのが弁護士の仕事でしょうか?
みんなが戦争に行く時代には、反戦を訴えたら非国民だといって政府に協力するべきでしょうか?
弁護士は社会の少数者・のけものになっている者どころか、はっきり犯罪者になっている者でさえ、この人たちにも5分の理があるとして、救済していくべきプロ集団であるべきでしょう。
犯罪被害者の応援活動も、政府に手厚い被害救済を求めて行くところまでは、弁護活動として当然です。
犯罪被害者の出現は、政府の秩序維持機能の怠慢が原因ですから、政府に救済を求めて行くのは筋が通っています。
しかし、それを越えて(その運動は中途半端なまま、そのすり替えとして?)刑事裁判に便乗して、被害者が当事者のようにその法廷で、加害者(被告人)に対して民事賠償まで主張させようとまで運動するのは、行き過ぎではないでしょうか?
現在のところは、殺人など凶悪犯罪に限るから良いだろうという意見もあり、別の文書では業務上過失犯を除くとも書いていて、今のところ正確には、分かりません。
しかし、罪種や刑期を基準とする世論の説得は、その場しのぎのごまかしでしかありませせん。
共謀罪法案と同じで、凶悪犯罪に限定する合理的区分がある訳ではないので、そのうち全部に広げる底意があることは目に見えています。
05/10/07「法定刑の細分化4(逮捕要件の骨抜き1)」のコラムで、刑事訴訟法の逮捕要件として紹介しましたが、一旦成立すると、少しづつ刑を引きげて改正〔悪?〕するのは、政府のお手のものです。
こうした危険性については、共謀法案のコラムで昨年連載しました。
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