05/14/07

法定刑の細分化11(刑法85)刑の軽重

罪刑や逮捕の基準公開・・法律化で困るのは、運用担当者・・検察官や裁判官が当て嵌めミスをしたことや不当な運用を突っつかれるのを嫌がる心理だけでしょう。
役人の不当な利益だけを保護する必要性と国民が何をしたらどうなるのか分からない不安とを天秤にかければ、どうすべきかの結果は明らかです。
日本のように、罪になる場合だけ一杯決めておいて、これに違反したときの効果・・まるで普段問題にされない場合から罰金〜懲役まで、刑罰の方は無限大に幅が広い・・検察庁や裁判所の自由裁量に委ねている国はあるのでしょうか?よその国の実情を詳しく知らないので、他所と比較してどうのと言う議論は出来ませんが、他所がどうであろうとも、今の日本の法律は法の実質を欠いていると言わざるをえないでしょう。
そうは言っても、私の考えは、政府や官僚に都合の悪いことである上に、すべての法律の書き換えですから、簡単では有りません。したかどうかがももちろん、逮捕要件が公開されれば、逮捕の当否が問題になるだけでなく、基準そのものの当否さえ、公開の議論の対象になるでしょう。(法律になれば当然国会での議論の対象です。)
ただし、すべての法律の法定刑を細分化するには、革命的変革・・長い時間軸の経過が必要でしょう。その間の方便として不当な起訴があった場合、弁護側は公訴権の濫用を主張し、公訴棄却を求めるのが普通です。
裁判所は、実質不当だなと思う場合でも、検察に対する正面からの批判になる公訴棄却を選ばずに、執行猶予判決で御茶を濁していることが多いのです。しかし、執行猶予なら刑務所に行かないし、それで良いかと言うと、5月3日に紹介したように、執行猶予と言うのは一応罰金もありますが、実務上は懲役刑の執行猶予が普通です。
結局は、執行猶予判決とは、禁錮以上の刑になるのですから、いろんな会社の経営から強制的に排除されてしまう仕組みが問題なのです。刑の種類については、12/22/03「刑罰の種類5「公事方御定書4」(財産刑)と刑法6」で紹介しましたが、今回は「禁錮以上」とは何かを見るために、もう一度紹介しましょう。

刑法
(刑の種類)
第9条 死刑、懲役、禁錮、罰金、拘留及び科料を主刑とし、没収を付加刑とする。
(刑の軽重)
第10条 主刑の軽重は、前条に規定する順序による。
ただし、無期の禁錮と有期の懲役とでは禁錮を重い刑とし、有期の禁錮の長期が有期の懲役の長期の2倍を超えるときも、禁錮を重い刑とする。
2 同種の刑は、長期の長いもの又は多額の多いものを重い刑とし、長期又は多額が同じであるときは、短期の長いもの又は寡額の多いものを重い刑とする。
3 2個以上の死刑又は長期若しくは多額及び短期若しくは寡額が同じである同種の刑は、犯情によってその軽重を定める。



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