05/14/07
法定刑の細分9(刑法83)罪刑法定主義の意義
ここまで来ると、悪いことをする奴にそのような便宜を図る必要があるのか?と言う古典的疑問を感じる人がいるでしょう。
しかし、04/20/06「功利主義とは?(罪刑法定主義1)」以下のコラムで紹介したように、抽象的に「悪いことをしたらひどい目に遭う」と脅すだけでなく、原因と結果が具体的であるべきでしょう。
古代から中世にかけて・・庶民のレベルが低い時代には、漠然とした恐れの強調・・地獄物語の説話程度しか効果がなかったでしょう。
地獄絵図など発達の経過と刑罰権実効性の推移については、05/21/06「世界宗教の非合理化18と(地獄・極楽世界1)」以下のコラムで紹介しました。
国民の教育レベルが上がってくれば、むしろ具体的な原因結果が分かるようにした方がうまく行くのです。
これは、プラス方向の分野でも同じで、社会が複雑化してくると漠然と忠勤に励めば良いことがあると言うだけでは、部下は動けません。
支配成功の要諦は、昔から論功行賞が目に見える形で行われること、具体的に均衡が取れていることであったのと同じです。
企業では安全点検や作業手順のマニュアル化が必須ですし、商店でもお客様を大切にと言う精神訓話だけでなく、具体的な接客マニュアルが必須なのです。
犬の躾けでも(あるいはイルカやアシカ、シャチなどの芸の訓練でも)そうですが、わけもなく可愛がったり叱ったりしたのではうまくいきません。
具体的な行動に対して褒めたり叱ったりして、しつけして行くのです。
ただ、何の基準もなく、主人を恐れさせて、従わせようとするのは最低の飼い方でしょう。
罪刑の法定・行動基準を目に見えるようにする必要がないと言う政治の仕方は、国民を右往左往させるだけです。
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