05/12/07
犯罪の成立要件2(構成要件の機能変化2)刑法77
旧来の普通の犯罪(殺人など自然犯)では、殺人行為をしただけで、見付からなくとも犯人は悪いことをしたと言う罪の意識にさいなまれて、びくびくものです。
人によっては、何年も後に「実は自分が殺した」と自首して出る人さえいるくらいです。
ところが、何か事故でも起こさない限り、滅多に検挙されないのが原則の構成要件違反行為が増えてくると、スピード違反や信号無視したからと言っても、その場で捕まらない限り、誰も悪びれる所が無いのが普通です。
(こんなことで、罪の意識にさいなまれて、うなされて眠れない人はいないでしょう。)
このように国民全般に違法性の意識の低い事柄についてまで、(何から何まで)違法とした上で罰金だけでなく懲役刑_抱き合わせに法定されても警察が対応し切れていないし、国民も違法だと言う意識が身についていないのです。
違法行為の範疇を広げすぎて、国民も警察も消化不良を起こしている・・法律の錯誤が許されるべき分野が増えてきている筈です。
そこで、イキオイ警察は何かの機会に悪い結果が出たときにだけ、後追いで違反を探し出して、責任追及する姿勢になっているし、国民の方も
「何か事故さえ起こさなければ良いだろう」
「見付からなければ良いだろう」
式の順法意識になってくるのです。
交通事故や飛行機事故・・あるいは原子力発電所の事故などが起こってから、飲酒運転や安全運転義務違反・・あるいは細かいマニュアル違反を探し出して責任追及をするのが、その例です。
今度の大阪エキスポランドのジェットコースター事故でもそうですが、事故が起きてから安全点検義務違反などのあら探しをするのです。
そして、事故後にあら探しをすれば、必ず何か違反か過失があって、有罪になってしまうのも現実です。
皆さん素人が関係する事故では、交通事故がありますが、大きな事故を起こすと自動車 運転者は何か違反を言われて、必ず有罪になると言うのが、常識になっていると思います。
(飛び込み事故は別です)
いわば、こうした違法性の低い分野では、故意・過失に責任を求める近代以前の、結果責任の時代に逆戻りになっている・・妥当する分野とも言えるでしょうか。
違法と決めたなら、前もて検挙しろと言われても、無限大に近い大量の車が走っている世の中で、警察としても、事故もないのに安全運転義務違反だけの取締りや検挙などやっていられないでしょう。
関連ページリンク
©2002,
2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design
/ Maintained by Pear Computing LLC
