05/07/07
起訴基準の法定化2(専門家も素人1)
ちなみにインサイダー取引禁止規定は、その直前ころに出来た法律であって、証券界では、むしろ早耳・・人より早い情報が、売り買いの原動力であることは今でも同じです。
工場を見て回ったり社長と面会して、この会社は危ないと思って売るのは良くて、総務などで、赤字決算になると知って公表前に売り抜けるのは禁止・・違法と言う訳ですが、その噂を回りまわって聞き付けた無関係な第3者が売るのは適法ですから、実際はややこしいのです。
これからの刑事法は、身分犯と同じような考え方で、その道のプロかどうか(著作権で言えば営業的利用か個人的趣味の範囲か)あるいは被害の額の大小によって、一定のところまでは民事賠償だけとし、一定以上の関係者だけに刑事処罰をもとめるなどの段階を決めていくべきでしょう。
1人の人間が、ある分野では、プロでも消費者としては素人と言う能力の分裂が生じている時代だからです。
もっと言えば、医師も自分の専門分野ではプロでも、夜間の当直などで、専門外の分野の患者が来た場合に、(耳鼻科の医師が心臓発作の救急患者の診察をする場合を考えてください)応急措置できる能力は限られています。
巨大病院などで、専門別分野の当直チームが組めればいいですが、殆どの病院では専門別チームをいくつも作って待機する仕組みでは有りません。
そこで医療過誤が起きるのですが、そうした判例を読んでいると、私の勘ではちょっと厳しすぎる場合もあるかな?と言うのが印象です。
ちゃんとした時間に病院へ行ったのなら、病院も万全の体制で臨むべきでしょうが、救急で行った場合、ある程度質が落ちても仕方がないのではないでしょうか?
国民の立場で言えば、救急で運ばれたときもゆっくりと自分で行ったときも、同じレベルの治療を受ける体制が望ましいのですが、実際にはそうはなっていない制度のひずみを、個々の医師や病院に負わせているような感じです。
我々弁護士も、専門化しろと言う掛け声が大きいのですが、その一方で、公的責務として市役所などの法律相談が名簿順に廻ってきます。
そこでは種々雑多な相談を受けるのですが、「こんなことも知らない弁護士がいる」と言う苦情がたまに有るそうです。
専門化が進めば何もかも知っているわけにいかないのが当然ですが、弁護士会ではこの程度のことは知っておいてほしいと言うキャンペインも時々行っています。
いずれにせよ、医師同様に基礎的教養は必要ですが、その先は、専門化している弁護士に聞いてくれと言うことになります。
弁護士業務では、専門化の必要な分野は限られているので、どちらかと言えば専門化していて、刑事をやらないとか消費者問題をやらないと言う一部の弁護士には、一般事件を割り当てなければ済むことですから、医師とは逆転の関係・・専門化していない普通の弁護士に聞いてくれと言うのが正確でしょうか?
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