05/02/07

武富士前会長事件と貸金業法13

過払い金返還訴訟が多いと言っても、借り手のみんながみんな返せと裁判しているわけではない上に、仮に弁護士が受任しても実際のところ弁護士は訴訟コストを考えて、9割前後で和解している場合も多いのです。
後で返還請求があるかもしれないとしても、超過利息で一旦取ってしまうのは、まったくうまみがなくなった訳では有りません。
ところが、グレーゾーン金利取立てを法的に禁止してしまえば、上限が15〜18%に固定されるので、いったん「不当利得」するチャンス・・弁護士からの請求で返還するまでの、資金滞留の利益がなくなります。
こうなると、仕入れ資金の金利差が、圧倒的な競争条件の差になってきます。
このように、経済的締め付けをすることによって、サラ金業界が銀行と提携して安い金利での資金導入せざるを得なくしているのです。
提携=結局銀行の系列・・子会社化への誘導です。
このような風向きの変化の結果、サラ金業界も生き残るために、もうかなり前から、プロミスやその他の大手サラ金は、殆ど銀行との業務提携あるいはその傘下に入るように動いていたのは、そういう背景があるからです
この情報共有化反対・独立路線堅持の旗頭がサラ金業界の雄・武富士でしたが、いきなり社内監視システムが人権侵害になると言う変な理由で創業者が逮捕されてしまいました。
(盗聴指示事件と報道されていますが、正式な罪名がマスコミ報道だけでは、良く分かりません。)
マスコミ報道を前提にすると、いかにも、こじつけっぽい検挙でしたが、政府の政策に従わないことに対する制裁と見れば、合点が行くでしょう。
要するに、政府は武富士会長を犯罪者にすることによって、貸し金業界からの抹殺を図ったのです。
以下、貸金業の登録要件を再度紹介しますが、この無茶な検挙で、経営者・・オーナーが刑事処分をうける・・・・犯罪者が取締役にいると金融業の免許がなくなると言うことで、武富士の経営から・・・資本的にも手を引かされてしまったの(筈)です。
以下に紹介するように、貸金業法第6条で、禁錮以上の刑(執行猶予もだめです)を受けると役員にはなれません。
それどころか、第4条とその関連の規則でも明らかなように、支配株主は役員と同視されるので、資本まで手放さざるを得なくなったのです。
株式を手放さないで、頑張っていると武富士の貸し金業免許取り消しになるので、そうなると会社は倒産・・・株式の価値はゼロになってしまいますから、泣く泣く株式を手放さざるを得なかったでしょう。
ものすごい懲罰です。



関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

 


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資