05/27/06

御台所とキッチン1

4月8日の「暦と法」に関するコラムの関連から、「法」の元祖であると言う関心から宗教問題が割り込んでしまいました。
久しぶりに、04/09/06「気象情報の比重低下と気象台」のコラムの続きに戻ります。
 上記コラムまで書いて来たように、気象台の存在価値が減少してきたことから、役所の呼称から「台」がマイナーになって久しいのですが、「台」の用法を書いて来たついでに、「御台所」と言う尊称も考えておきましょう。
台は、中国では3台星と言って、星座の名称であったようですが、その後転じて3公の位に当てはめるようになったらしいのです。
以来相手の尊称として、貴台とか台前とか言うようになり、このうちわが国には貴台が伝わって定着したもののようです。
このうち、御台所は、女性にだけ使われるのですが、女性だけに何故使われるようになったかについての疑問です。
これも、これまで書いて来たように、弾上台などが普通の組織の別格として使われてきた意味から、幕政などの表の行政組織とは別格の奥の組織として言われるようになったのかもしれませんし、これが現在の台所の語源かもしれません。
キチン(厨房)を意味する台所には、いろいろな作業台があると言う簡単な理由だったかもしれませんが、歴史上「台」とは台閣、台命その他高貴な名称に使われてきたことから考えると、下々の使う「物置台のある所」と言う意味から「御台所」が始ったとは、とても思えません。
勿論、御台所の呼称は、下級中級武家で、使われることを予定していませんから、大奥あるいは大名家の、奥方が、自ら台所に出向いて、炊事作業をしたこともないのです。
ですから、高貴な御台様のいるところだから、台所と言うようになったと言う俗説?には大きな疑問があります。
江戸時代の大名家では、正室を単に「・・・の方」とか「お方様」、普通の武家(500石前後の中堅以上でしょうか?)で「奥」様とか言われていたのです。
皇女和宮が徳川家に降嫁したときに、大奥で、どの時点から御台様と呼ぶか悶着があったとも言われていますので、この時代には御台様の呼称が定着していたのでしょう。
御台所の呼称が、江戸時代のいつころから文献に現れているのか、知りたいところです。



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