05/26/06

世界宗教の非合理化20と各宗派の成立(民族国家) 1

05/20/06[世界宗教の非合理化15と聖俗の分離1」以来、世界宗教の秩序維持機能が失われて、聖俗の分離、地獄・極楽論・更には宗教儀式(結婚式や葬式)用に変化して来たことを書いてきました。
これと平行して、各地の固有の宗教・・土俗信仰と融合し、変質して来たのです。
生活習慣の違い・・あるいは文化的価値観の一体性が、同一民族または異民族を分ける民族観念のメルクマールでしょう。
本来異民族間で流通すべき秩序を定めた世界宗教が、土着の信仰に融合して行きますと、今の言葉で言えば、多数民族共通の価値観である文明に対する、固有を前提とする文化と言う澱(おり)・・・・民族が違えばその澱(おり)・・文化・・生活習慣も違うのですから、各地で融合して出来上がった非合理な信仰に基づく考えを、他民族に強制するのは、無理が出てきます。
最も最初にその無理が出たのが、イギリス国教会独立問題だったのでしょう。
近代の民族国家観念の発達につれて、世界宗教の存在感が低落し始めたのとは、関係があるでしょう。
キリスト教では、最初に大きくギリシャ正教とローマンカトリックの2つ・・・東欧と西欧に分かれますが、近代ではもっと細かい宗派に分かれていきます。
イスラムでも、それぞれ細かく宗派が分かれるようになっていくのです。
中国やロシアなど異民族を包含して一つの国になっている場合でも、異民族は別々の地域に住んでいて、自治区とか自治共和国などになっているのが普通です。
この場合には、一つの考え方の人がまとまって住んでいますので、同じ地域内では、価値観の深刻な対立が起き難いのです。
ところが宗教が別でも、民族が同じ場合には、同じ地域に混在してすむ傾向があるので、これが現在社会の不安定要因になってくるのです。
同じ民族でもイラクのように宗教・宗派が別になってる場合は、実質的には、日常の生活規範が違うのですから、まとまりの悪さでは、異民族の混合国家すなわち異民族が入り組んで住んでいるバルカン諸国と同じことだ言えるでしょう。
イラクの例でいえば、シーア派とスンニ派では、背景の文化・生きざま・価値観が違うから別の宗派に分れているのでしょうから、これが、同じ場所にり組んで住んでいることに、無理があるのでしょう。



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