05/21/06

世界宗教の非合理化18と(地獄・極楽世界1)

この来世信仰の発達は、
    「現世で悪いことをすれば、来世で悪い報いがある」
と言う教えにも繋がり、弱体な政権による秩序維持・・取り締まり機能の補完機能が期待できたのです。
日本でも地獄と極楽往生の話が出始めるのは、平安末期以降のことですが、武士が勃興し宗教が現実世界に影響力を失い始めた時期と一致しているのです。
ついでに、昨年佐倉にある国立歴博へ出かけて幽霊に関するギャラリートークの解説を聞いていたのですが、解説の先生が
「昔の話に地獄はないのに、中世以降なぜか出てくるのですよね〜?」
と不思議そうに話していました。
地獄絵図が発達するようになった原因は、上記のように極楽往生の話・・宗教の盛行にあるのです。
現世解決能力を失った宗教界が、逃げ場として極楽往生の説話を持ち出してみたら、これが大当りだったのです。
(現世での苦悩や苦しみ・・諸問題を解決できれば、あの世での極楽を言う必要性がないのです。
我々弁護士が、解決案を提示できなくて、あの世で救われるなんて言ったら、誰も頼みに来ないでしょう。)
極楽の盛行に合わせて、その対としての必然的概念として地獄の世界が発達しただけのことだったのですから、私に言わせれば何ら不思議では有りません。
知的レベルの高いこの読者にとっては、くどいようですが、
   「念仏やお経を唱えて極楽へ行けるなら、悪いことをしたり、一生懸命に南無阿弥陀仏を唱えないものは、どこへ行くのだ?」
と言う疑問が、当然生じます。
お経を唱えさせるためには、真面目に唱えない者や、悪いことをした者の行く先は「こうなるぞ!」と言う地獄世界を設定する必要が生まれただけのことでしょう。



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