05/12/06

知財保護の帰趨とその結果2 (パックスチャイナ2)

このように考えて行くと、中国が知財開放を唱えて、世界の覇者になると、西洋中世の停滞のような時代が、かなり長く続くかも知れません。
停滞するのが好きな民族が勝手に停滞しているのは、それはそれで自分のペースにあっているのですから、幸せでしょう。
日本のように、不断にジリジリと社会変化を遂げて行くのが性に合っている民族にとっては、こうした停滞を良しとした国が覇者になると、何か変わったことをする度に「余計なことをするな」と苛めにあいかねず、不幸な時代になるでしょう。
中世の終わりに、ガリレオなどが迫害されたのと同じです。
ところで、仮に中国が勝っても、中国も経済成長と言う生き方・・ウマミを知ったので、世界支配者になった以上は、その成長を望む点は変わらないのではないでしょうか?
米中の争いは、単なるヘゲモニー争いでしかなく、知財保護・・・経済成長そのものに反対している訳ではないでしょうから、中国が覇者になっても中国に都合の良い範囲で知財を保護することにならざるを得ないでしょう。
ただ、その保護の程度がいやいや・・最小限にとどまるでしょう(自分の国にその資源=人材がないのです)から、世界経済がこれまでよりも、大幅に停滞するだろうと言うのが、前回のコラムの趣旨です。
ちょうど江戸時代に、商人の存在を無視できなかったけれども士農工商の最下位に置いたのと同じです。
では、そのときに、日本の立場はどうなるのでしょうか?
今の日本は、小泉さんのやり方では、アメリカべったりのように見えるので不安に思う方が多いでしょう。
知財フリーと言っても、全くの無償になるのでは、暴動で成立した国家が、政権樹立後も際限なく、略奪フリーを認めるようなもので、国際秩序が成り立ちません。
暴動で成立した国家も、政権樹立後は、窃盗や強盗の処罰をするのです。
古代から、政権は人殺しで成立するのですが、自分が政権をとると人殺しを禁止するのと同じです。
共産主義政権では、私有財産を認めないから、泥棒は無罪だったと思う方が多いかもしれませんが、そうではなかったのです。
同じように知財も、共産主義政権だから財産権として認めないということはできません。
対価が高すぎるのは問題としても、全く無償にしてしまえば、誰も努力せず、どこの企業も研究開発費用を負担できず、社会が停滞してしまうからです。
社会の発展と言う醍醐味を味わった現在では、最早何も発明発見がない時代が続くのは耐えられないでしょう。



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