05/11/06

知財保護の帰趨2(強制力・・軍事力か宗教心か?)

知財の剽窃・・盗用に話しを戻します。
ダビングの簡単な知財関係では、殆どリスクなく、しかも安くダビングできるので、ダビングが採算割れになるまで、著作権料の対価を下げることは不可能です。
コピーの簡単な写真やCDなどだけでなく、その他のデザイナーものやブランドなども新規創作するよりもコピー商品を作る方が、大幅にコストが下げられるので、その誘惑が高いのです。
勿論ものすごい開発コストのかかる、医薬品その他の商品も同じです。
これら知財の剽窃は、旧来型の犯罪と違って目に見えないので、泥棒・・犯罪の意識が低いのですが、経済的には他人の成果を盗むのですから、泥棒(剽窃ともいいます)そのものです。
これを放置していると、誰も新規製品開発をする意欲をなくしてしまうでしょう。
古代に私有財産権の保障をするために、窃盗関係を厳しく処罰するようになった経緯を、03/26/06「商人と規制の親和性8(戒律・・・宗教の成立)」の説明で書きました。
今は、キリスト教や仏教などの成立時同様に、新しい経済秩序が生まれようとしているのです。
この新秩序を維持し、人類の発展のためには、知財の盗用が社会に対する重大な犯罪であると言う意識を植え付け、これに反した場合を厳しく取り締まる必要があるのです。
まさに、新しい世界秩序の創造に組するか否かの、戦争が始ったといえるでしょう。
しかし、この犯罪は従来型の犯罪と違って世界的に行われるので、一国内だけで取り締まっていても意味が有りません。
むしろ、ある一国だけが知財の剽窃フリーとなれば、その国だけがぼろもうけですから、国際秩序が成り立ちません。
まともに仕入れて売っている店と、泥棒して来た商品を売ってる店が並んで競争するようなものです。
どこかの支配的権力を持つ国が、強制的に
      「一定の特許料・著作権料を払わず無断使用するものは、処罰する」
と言う強制力が行使できなければ、ある知財フリーの国にあわせて周辺国も競争のために知財料の支払いからすり抜けようとせざるを得ないでしょうから、世界中の秩序が保てないのです。
これが、第3次世界戦争になるかどうかの問題です。
戦争を防ぐためには、古代同様に新しい宗教を創設して、知財を剽窃するのは、悪いことだと言う原罪意識を植え付けるのが良いでしょう。
そうすれば、自然にみんな知財を守るようになりますので、戦争になりません。
この新宗教の布教がうまく行かなかった場合、大変です。
アメリカも、イラクや北朝鮮にかまっているような暇がないのではないでしょうか。
知財を持たざる国、あるいは、将来的にも知財を持つ能力のない中国が後進国と組んで、事実上知財違反の取り締まりをしないで、市場競争に任せた場合、知財料金を払わないでものを作った安い方が勝つに決まっているのです。

 



関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

 


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資