05/10/06
知財保護と米中の角逐6(海賊と海賊版1)
アメリカに話しを戻しますと、アメリカ合衆国は、豊かな成金の時代が長かった間に、ヒットラーのお蔭でドイツから優秀な移民が来、戦後は世界一豊かな国として、世界中から人材が集まったので、何とか知財輸出にまで漕ぎ着けただけの話でしょう。
ところでアメリカの主張する知財と言っても、研究所での大掛かりな研究、史上最高の資金を使ったと言うハリウッドの映画など、一種の装置産業っぽいものが多いのです。
ベルトコンベヤー方式に代表されるように、労働者も、未熟練労働者でも、一人前に働ける構造でした。
さらに進んで、履き心地の良い靴や手作りの車、センスの良い家具や衣服、アクセサリーその他、精密加工技術などの長年の経験のいる技術の養成を怠って来たのです。
根気の要る分野では、まだまだ西洋各国には及びません。
アメリカの時代と言われた戦後でも、輸出産業の主力は、天然資源(石炭、石油鉄鉱石だけでなく、農作物も含めます)以外には、豊かな資源を基礎にした大量生産品が中心でした。
(これが、アメリカの大量消費文化を生んだのです)
要するに、すべて大味なのです。
これが、まず日本に繊維、電化製品、鉄鋼、車の順に追い上げられ、さらには、最近ではブリックスと言われる新興国に追い上げられて、いまやこうした大量規格品の輸入国になろうとしているのです。
かと言って、いまや資源の輸出(食料輸出も含めて)だけでは、現在の豊かな生活を維持できないし、頼れるのは知財(まだ、宇宙産業・・武器輸出がありますが、裾野が小さいのです。)しかないのですから、中国との知財戦争では、簡単に引き下がれないでしょう。
アメリカは、基軸通貨ドルの発行権を確保していますので、輸出商品としては米ドルそのものがありますが、國際収支の赤字が続けば、ドルも値下がりする一方でしょうから、商品価値としては頼りないのです。
この関係がどうなるのについても、関心のあるところですが、米ドルの国際通貨化が更に進めば、日本円を日本政府とは、離れた日銀が管理するように、これを國際管理する時代が来るかもしれません。
もちろん、あまりにもドル価値が下がりすぎて、基軸通貨としての地位を失えば、それでアメリカの時代は終わりです。
これは別の大きな問題ですので、又別の機会に書きましょう。
アメリカの国力が相対的に低下し、ブリックス全体の地位が上昇してくると、知財保護(海賊版の取締り強制)を中国に認めさせられなくなる時代が来る可能性があります。
(ブリックス全体あるいは、もっと後進国では、知財保護に消極的立場・・特許料は安いに越したことがないのですから、数の上では知財権の保護・・・知財価値の高値維持を求める方が、劣勢になります。)
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