05/10/06
知財保護と米中の角逐5(アメリカの基礎)
アメリカは、日本やイタリア、スイスのように細かな技術の蓄積が少ないので、マイクロソフトの特許やミッキーマウスなどで、荒っぽく稼ぐしかないのですから、国内で取れる資源(石油などの天然資源や農産物)を除けば、知財は命綱です。
アメリカは、元々天然資源が豊かなところから、20世紀のリーダーに成り上がっていたに過ぎません。
中東の産油国も、石油のあるうちに何とか自前の産業を育てて、離陸するのが悲願ですが、なかなかうまく行かないで困っているのです。
これまで書いているようにアラブ世界は、商の世界でしたから、ペルシャ絨緞は別として(どこにも例外はあります・アメリだってジーンズやコーラを作りました)、物づくりの歴史経験が乏しいのが原因でしょう。
アメリカは、植民から始った歴史から分かるように、基本的には農民主体の国だったと言えるでしょう。
これが、たまたま産業革命後に必要となった有用な資源が、地元で多く取れたので、アメリカは、資源産出国として本国イギリスからの技術導入に加えて、大量生産方式(ベルトコンベヤー方式・・未熟練労働者の活用)を編み出して「新大陸」として飛躍できたに過ぎないでしょう。
これまでも書いていますが、元々は、天然資源の存在する所が工業であれ、農業であれ、漁業であれ、好立地だったのです。
この内工業に関してだけは、輸送手段の発達によって、ある程度の技術の集積した所とインフラ等の港湾設備と消費地に結びついて、先進国で、立地出来るようになります。
キッコウマン醤油が、江戸と言う大消費地に近かったので、発展できたことを05/31/05「千葉の歴史21(千葉県人とは10)醤油2」で紹介しましたが、これを思い出してもいいでしょう。
この段階が、近代以降最近までの工業地帯の図式でしょう。
最後に、消費地シフトが起こっているのが、ここ10数年来の現在社会と言うべきで、後進ないし中進国でも、ODAに補完されれば、工業生産が消費地にシフトされつつあるのです。
今の中国が、「大量の消費者の存在」と言う「資源」を利用して、日本や先進国から、工場を吸い寄せて技術導入で飛躍しつつあるのが、その1例です。
北アメリカ植民地群は、この最初の段階である資源地国として、(当初は、木綿産業から始りましたので、綿花栽培地としての資源国でした。)イギリスの産業革命によって発展した技術導入によって各種工業が発達したものです。
そのうち鉱工業資源の豊富さもあって、アメリカ合衆国は、世界第一の、鉱工業生産国に躍り出たのですが、中国も最新式立地形態・消費地そのものである豊富な人的資源を利用して、これに見合った新しい生産方式・・文化を生み出せるかもしれません。
泥棒してもヒトを騙しても、兎も角儲ければいいと言う「ずる賢さ」の文化輸出にならなければ、いいですね。
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