05/07/06
現在の立地条件6(特殊技術の立地と知財の重要性1)
現在では、工場立地に適しているかどうかは、民族が、一定の水準に達している場合、インフラ整備があるかどうかの違いでしかないことの話から、中国へのODAの話に行ってしまいました。
中国の事例は、機械化が進んだ産業では、インフラが同じであれば、後進国の方が、その他のコストが割安ですから、工場立地で有利になる実験例です。
これに対し、カメラ用レンズの研磨や金型製作など特殊技術のいる産業では、港湾や道路、電力などの物的インフラだけでは誘致できません。
あるいは、料理、デザイン、アニメなどの創作活動もそうでしょう。
その人材の集積した場所が、最高立地になるのです。
これからは、どこでも共通の土木的インフラに頼らず、文化集積で勝負する時代が来るかもしれません。
文化力で勝負しようとすれば、いわゆる知財が最も重要な財産になってきます。
これからも簡単に書くために「知財」と書きますが、この読者は高度ですから不要かも知れませんが、ここで念のため「知財」の説明を簡単にしておきましょう。
知財とは、知的財産権の略称です。
これまで、財産権の対象になるものは、目に見える「もの」(法律用語で「ぶつ」とも言います)が中心でした。
民法を見ましょう。
第85条 この法律において「物」とは、有体物をいう。
と言うのが、民法の昔から(多分ローマ法から)の定義で、これを、03/27/06「デザイン盗用と電気窃盗3(刑法43)」の説明で、財物の定義として紹介したことがありますので参照してください。
これに、近代では、取引上重要な財産として債権が加わり、更には、目に見えない研究開発の成果を特許権や実用新案権、商標権等として、あるいは著作物関係を著作権として保護するようになっていたのです。
(ただし、有価証券が加わったのは、債権と動産の合体したものですから、別の話です。)
これらは、近代になってからあったのですが、(例えば私が弁護士になったころには、学問上著作権法、工業所有権法としてヒト括りにされていました。
最近では、このように限定された分野だけでなく、いろんなソフトまでも権利として保護するようになったので、これら目に見えない労作一式を知的財産権=知財と言うようになったものです。
人権の方も、音の暴力が問題になったり、プライバシー権等ソフトな分野が重視されるようになったのと、軌を一にしているでしょうか?
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