05/03/06

不均衡発展と内部矛盾12(中国の場合4)

こうした分配論理の共産主義では、経済発展が見込めず、日米、それどころか国民政府が拠っている台湾にも格差をつけられる一方ですので、修正して行くしかなかったのですが、これが紅衛兵運動と言う原理主義によって覆されます。
時代の流れから言えば、清朝統治時代の分配に不満があって清朝を倒したのではなく、国際競争に勝つために・・・中国の近代化のために清朝を倒したはずなのです。
これに基づくヘゲモニー争いであった以上は、近代化能力の優劣こそが、国共内戦の勝敗を分けるべきだったでしょう。
それなのに、国際競争力の強化をそっちのけにして、現にあるものの分配への関心で、支持を受けた共産主義者が勝利を収めてしまったのは、中国の不幸だったと言うべきです。
後にも書きますが、こうした選択しか出来ないのは、政党や権力者の責任ではなく、これを選択し、支持する国民のレベルが、低いことに帰すると言えるでしょう。
現にあるものの分配に、重心を置く共産革命・さらにはこれを原理的に主張する紅衛兵運動は、一種の時代錯誤・・・・反動そのものだったと思います。
これまで書いて来たように、元々は、共産主義の運動は、内部格差に基づくやっかみ・略奪を志向するものですから、どちらかといえば、新しい時代精神に乗り遅れた階層による反動・反革命だったのです。
イギリスで、近代工業化に反対するラッダイト運動(1811年〜1816ころ)と言う機械打ち壊し運動が起こったことがありましたが、これは、職を奪われる労働者階級内部の問題でしたから、時代錯誤性が明らかで、誰もその意義を問題にしなかったのです。
しかし、社会全体の弱者の主張となると、合理的分析を忘れ、兎も角正しいと言う情緒的反応をしがちです。
アメリカ独立革命、フランス革命は、前向きな選択・新しい支持層の勃興による時代の必然と言えるものでした。
あるいは、後にも書きますが、我が国の武士の勃興による順次の政体変革も、必然的なもの・神の見えざる手としての合理的な推移として理解できます。
これに対しフランス革命以後に発生した各国の革命と称するものは、時代の進展に遅れた者が、略奪を本旨とする内部暴動(大掛かりな強盗の一種でしょう)によって政権を獲得したにすぎないのです。
略奪・暴動に由来する革命は、いわば、ブルジョワ革命に対し、貧者の革命(ゆり戻し)と言うべきでしょうか?
かれらは、自己の正統性を主張するために、フランス革命などにあやかって革命と称しているだけと言っても過言ではないでしょう。
アパートをマンションと称しているのと、同じ類(たぐい)です。



関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

 


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資