05/10/05

国民年金法 20・・・改革の視点7(会計の峻別)保険業法・証券取引法の場合

保険会社でも、年金積みたて金を他の会計とごっちゃにすれば赤字もありうるでしょうが、この点は証券会社の預かり金勘定と同じで、会計上峻別して管理されるようになっています。
この仕組みがあるからこそ、山一証券が倒産しても預かり証券、ファンドなどは一般の破産配当にならなくて済んだのです。
保険業法と証券取引法を見ておきましょう。

保険業法(平成7年6月7日 法律第105号)
第118条(特別勘定)
保険会社は、内閣府令で定める保険契約について、当該保険契約に係る責任準備金の金額に対応する財産をその他の財産と区別して経理するため、特別の勘定(次項において「特別勘定」という。)を設けることができる。
2.
保険会社は、内閣府令で定める場合を除き、次に掲げる行為をしてはならない。

特別勘定に属するものとして経理された財産を特別勘定以外の勘定又は他の特別勘定に振り替えること。

特別勘定に属するものとして経理された財産以外の財産を特別勘定に振り替えること。証券取引法
(昭和二十三年四月十三日法律第二十五号)
保護基金
第1節 総 則
 
第79条の20 この章において「一般顧客」とは、証券会社の本店その他の国内の営業所(外国証券会社にあつては、国内に設けられた支店)の顧客であつて当該証券会社と証券業又は証券業に付随する業務(証券会社が第34条第1項(外国証券会社にあつては、外国証券業者に関する法律第14条において準用する第34条第1項)の規定により営む業務をいう。次項において同じ。)に係る取引をする者(適格機関投資家及び国、地方公共団体その他の政令で定める者を除く。)をいう。
2 証券会社がその一般顧客の計算において他の証券会社と証券業又は証券業に付随する業務に係る取引をする場合には、前項の規定にかかわらず、当該証券会社を当該他の証券会社の一般顧客とみなして、この章の規定を適用する。
3 この章において「顧客資産」とは、次に掲げるものをいう。
1.第108条の3又は第161条の2の規定により証券会社が一般顧客から預託を受けた金銭及び有価証券
2.証券業に係る取引(有価証券店頭デリバティブ取引その他の政令で定める取引を除く。次号において同じ。)に関し、一般顧客の計算に属する金銭又は証券会社が一般顧客から預託を受けた金銭(前号に掲げる金銭を除く。)
3.証券業に係る取引に関し、一般顧客の計算に属する有価証券又は証券会社が一般顧客から預託を受けた有価証券(証券会社が保護預りをするために一般顧客から預託を受けた有価証券を含み、第1号に掲げる有価証券、契約により証券会社が消費できる有価証券その他政令で定める有価証券を除く。)
4.前3号に掲げるもののほか、政令で定めるもの
 
第79条の21 投資者保護基金(以下この章及び附則において「基金」という。)は、第79条の56の規定による一般顧客に対する支払その他の業務を行うことにより投資者の保護を図り、もつて証券取引に対する信頼性を維持することを目的とする。
 
第79条の22 基金は、法人とする。
 
第79条の23 基金は、その名称のうちに投資者保護基金という文字を用いなければならない。
2 基金でない者は、その名称のうちに投資者保護基金という文字を用いてはならない。
 
第79条の24 基金は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。
2 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
 
第79条の25 民法第44条及び第50条の規定は、基金について準用する。

保険会社や証券会社が、こうした保護基金などを利用した預かり資産勘定を別会計にしない場合は、預ける客の方が不安ですから商売にならない時代です。
国の年金勘定だけは、一般予算で負担すべき生活保護者や障害者年金を抱き合わせで処理しているのは、不透明そのものでしょう。
そんな不明朗会計のままで、赤字だと言われても国民は納得できません。
私は、今のところ、年金は年金に純粋化して見て、そのうえでどう言う改革が必要なのかの議論をして行くのが正道だと思うのです。
生活保護その他の弱者救済は、それぞれの法律でやっていくべきでしょう。
全てごちゃごちゃにすればするほど、政治家の暗躍の機会や役人の裁量権が増えて好都合なのでしょうが、民主主義の視点、納税者の視点からみれば、逆に単純化すればするほど透明性が増すし、免除認定作業などの無駄な人件費が要らなくなって安上がりなのです。
ある障害者団体から、何かの費用免除請願の署名用紙が事務所に廻ってきていますが、私は福祉政策としてそれ相当の援助をすべきだと言う考えで、(私も相応の寄付をしていますが、)個別項目の費用免除や減額は、市場経済のルールを乱すので反対です。



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