05/10/05

国民年金法 19・・・改革の視点6(一般保険と年金の違い2)世代間扶養?1

各個人の寿命の予測は不可能としても、国民全体を対象に予測した場合、平均寿命が、1〜2年の間に10年も延びることは論理的にありえません。
この意味では、地震や風水害の予測平均に比べれば、年金は不確定要素・保険機能の占める比率が極めて低く、積み立て機能が100%に近いとすら言えるでしょう。
結局平均寿命の予測さえ合理的に立てれば、個々人には自分の寿命が予測不可能でも、全体としては辻褄が合うのですから、少しくらい見通しが狂っても時代にあわせてこまめに修正していけば、成り立つ(赤字になることはない)べきものなのです。
今や民間年金保険では、科学的予測を出来るだけ精密にして、不確定要素・・保険的機能を最大限縮小していて、加入者が支給開始前に死亡したときでも、掛け金に合わせて一定間は配偶者に年金を支払うとか、年金開始後15年内に死亡したときは残期間を支払うなどの修正をしているのが普通です。
その程度の顧客サービスをしても、きっちり予測さえすれば経済的に可能ですから、出来るだけ加入者が掛け損にならないように工夫しているのです。
このように、民間では強制力がないのと競争があるので、加入者の予測可能性を最大(積み立て貯蓄機能を最大)にするように工夫しているのです。
(政府の年金みたいに横着を決めていれば、他社に客を取られてしまいますよ!)
前記のように、平均余命の科学的予測は地震等の災害に比べて殆ど狂いませんから、政府の公的年金も年金だけに純粋化すれば、本来赤字にならない筈のものです。
せいぜい、積立金勘定の運用の失敗くらいでしょうが、郵貯の財政投融資資金同様に国民の監視がないので、無駄な投資を積み重ね、・・・大規模保養基地グリーンピアの失敗など・・・あるいは、不良貸付を累積した結果赤字が大きくなっているのかもしれません。
(財投資金同様、国家予算でないのでブラックボックス化していて、明るみに出ていない分を含めて使いたい放題使ってきた可能性があります。)
それに世代間扶養と今ごろ言いますが、「年金は自分の老後のため」といって政府は推奨してきたのではないでしょうか?
   「自分の親世代の生活費のために積み立てましょう」
という宣伝は聞いたことがありません。
私の世代は、まだ自分の親が世間の世話になるとか養老院へ入れるのを恥と思っていた世代ですので、「それなら私は積み立てしない(自分の親は自分で見ますから)」という人が、多分多かったでしょう。
 国民も今になると「世代間扶養だってね!」と知ったような顔をして言いますが、 
  「年金に入ってないと老後困るから・・・。」
とせっせと積み立ててきたのが、普通・大多数ではないでしょうか?
それどころか、自分の親は面倒見るとしても、自分のときには子供達の世話になる訳に行かないからと言う心構えで、せっせと年金を積んでいたのが殆どの人の心理だったでしょう。
世代間扶養が期待できなくなったからこそ、年金に関心が行くようになったのです。
政府の言う世代間扶養とは逆の社会心理が、年金を発達させていたのです。
年金支払いの原動力は、決して世代間扶養を期待したものではありません。
今でも払いたがらない人の言い分は、「折角掛けても自分のときになって貰えるかどうかわからないし、・・。」と言う言い分が、ものすごく多いのです。
世代間扶養などと一見、倫理的なようで国民をケムにまいていますが、国民は結構しっかりしていて「自分で掛けたお金に、ペイするだけの受給ができるかどうか」に関心があるのです。
こうしたことには、インテリの方が、裸の王様と同じで直ぐに誤魔化されますが、庶民の方が騙されないのです。
それに、もしも世代間扶養というならば、厚生年金資金を利用したいわゆる「還元融資」は何故出来たのでしょうか?
親世代に使う資金ではなく、現在積み立て中の現役世代の老後資金に使う予定だったからこそ、当面のところ使う予定がないので、長期貸付資金として利用されていたのではないでしょうか?
まさか、不良貸付や不良投資で回収できなくなったのを隠すために、今になって「世代間扶養だから、各人の掛け金と給付の関係を明らかにする必要がない」などと検証不能な言い訳しているのではないでしょうね。
そのうえ、生活保護等の福祉的支出と抱き合わせてごっちゃにしているのでは叶いません。
ところで会計上、年金などの預かり資産はどうなっているのでしょうか?



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