05/02/05
年金未納問題6(国民年金法 4・・保険の本質)
ところで、保険と言うものはある母集団・保険団体があって、その団体員の相互扶助・リスク分散が基本理念です。
保険の親戚の共済会なども、同じ組織の仲間同士で作るものです。
母集団が同じでないと、この理念が成り立たなくなるのは当然です。
同じ価値感、同じ職業、同じような所得でこそ成り立つのです。
例えば、自動車保険でも事故率の高い人と低い人が同じ保険では、めったに事故を起こさない人にとっては保険料率が割高になって割を食いますので仲間割れになるでしょう。
およそ、○○の仲間と言うのは、似た者同士・共通の基盤があってこそで成り立つのです
こうした本能的な理念を利用したのが、企業別の厚生年金制度ですし、業界別の厚生年金基金組合などです。
そのサラに大きな意味での似た者同士として観念したのが、1号被保険者・同一民族である国民全部を母集団とする国民年金制度・基礎年金の概念です。
保険概念については、これまで 05/13/03「保証会社の機能(保険の存在価値3)7」その他でかなり書いてきましたのでサーチ機能で参照していただきたいのですが、構成員・母集団が一定の基準で括れなければ相互扶助の精神が成立しません。
この基本的考えの応用として、5月1日・・・・1「年金未納問題3(国民年金加入者層)国民年金法1」のコラムで、アメリカの例をあげて貧富の差が大きいと成り立たないと書いたのです。
貧富の差が大きい場合や人種構成が違う場合には、相互扶助は無理ですから、個人的には施薬院や寄付・・・制度的には生活保護の問題になるべきでしょう。
社会保険庁は、ここへ来て免除者を増やし始めたのは、赤字は社会保険庁の問題ではなく、制度的問題、すなわち生活保護機能が浮き彫りになるのを期待しているのかもしれません。
そうなれば、保険を支える共通の基盤が崩れてきますので、いよいよ納付するのが不公平だと言う気分の国民が多くなってきます。
しかも、肝腎の支給段階で収入制限があるかもしれないとなれば、真面目に納める気が起きないでしょう。
被免除者が多いのでは、年金赤字は仕方ないのだと言う世論が形作られ、これが進んでいくと、生活保護の一種でしかないのだから税金で賄うべきだと言う議論にも繋がっていきます。
保険制度の崩壊です。
免除と年金給付の問題にもう一度戻りましょう。
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