05/09/04
民主主義のあり方3・・脱組織選挙の勧め(主権在民)1
現在、組織や政党に頼らずに出馬して比較的成功しているのは、地方自治体首長選挙でしょう。
青島さんに始まって、長野知事、宮城県知事、千葉県知事その他多くの無党派層知事が当選し易いのです。
青島さんは別として、それ・ぞれ健闘していると思います。
地方議会では、それ程資金力が必要ではないのですから、組織力は不要です。
昔は、地方資産家の仕事でしたが、今はそうした旧家や資産家・名望家は没落してしまいました。
旧家や資産家・名望家が議員になれば良いと言うわけでは有りませんが、(結局特定階層の利害になってしまう)近代の議会制民主主義は、そうした名望家が、特定の利害によらず、高い識見に基づき公正に判断するという前提で考え出されたものであることは、否定できません。
戦後の農地改革によって地主階級が没落し、入れ替わりに期待されたのが事業家ですが、長い間の地方振興・活性化政策(なんと、62兆円!)によって、選挙に出る地方の事業家と言えば土木建設事業者が殆どになっているのが現状です。
現在は、旧名望家に変わって政治家になる階層が、土木建設事業者(場合によっては漁業関係者)に偏っているところが問題なのです。
各県には、土木建設以外にもいろんな有力産業、例えばどこにでも地銀などもありますが、彼らは、大蔵省ないし日銀の天下り官僚が殆どですから、当て職としての審議会などの委員にはなっても、自ら選挙に出て、地方議員になろうとする人は皆無と言っても良いでしょう。
同じく大手企業の地方工場長や支店長もいますが、似たようなもので誰も地方議員や、首長には出馬しません。
地元資本家がいないからかと言えば、そうとばかりも言えません。
トヨタや京セラの例で考えれば分るように、いまや、地方出身の元気な企業はそれ相応に多忙ですし、片手間で地方政治をやれるひまはありません。
要するに、議会制度を考え出した時代のように旦那衆が、政治をする時代ではないのです。
政治家も専門化してきているし、経営者も多忙なのです。
どんな職種でも、今は「本業だけで精一杯」と言うのが現在の実業界で、例外は有り得ません。
近代の地主階級のように議会で高尚な議論をしているひまがないはずですが、土木・建設事業者に限っては(場所によっては漁業関係者)、何故地方政治家を兼業できるのでしょうか?
5月7日のコラムで政治献金の動機について書きましたが、補助金漬け政治を長年やっているうちに、公共工事関係職種に関しては、本業に注力すべき時間を割いても、あまりあるメリットがあるからでしょう。
ここでの事業者とは、形式的には社長を辞めたりしていますが、事実上実権のある親族企業と言うもののことを言っているのです。
こうして利害関係者ばかりが、議会の構成員になってしまっては、同業者間のパイの奪い合いでの競争はあっても、公共工事を減額する方向への公正な議論は、望むべくも有りません。
ところで、議会には労働者の代表もいるではないかという方もいるでしょう。
彼らは、労働組合の支持のもとで、革新系として頑張ってきたのも事実ですが、せいぜい汚職追及くらいでしか存在価値を発揮できず、前向きに政策を実現する政治活動は殆ど見られなかったのが実情です。
その原因は、地方自治と言っても中央から補助金を引っ張ってきて、或いは工場ないし企業誘致してなんらかの事業を展開するのが政治の中心であったからでもあるでしょう。
労働組合の基本的な関心は、労使の分配率の上下及び(或いはその部分か?)労働条件の改善にあるのですから、どういう事業を引っ張ってくるかなどの点には、実際的利害もなければ口を出す能力もないのです。
その上、千葉で言えば、川鉄、東京電力、新日鉄その他世界企業の工場が幾らもありますが、その企業労組(転勤族ばかりでは有りませんが・・・)にとっては、千葉のどこに橋ができようが、体育館が出来ようががほとんど利害が有りません。
やはり住民組織が代表を選出してこそ、本当の自治の必要性も実感でき、民主的になるものでしょう。
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