05/08/04

民主主義のあり方2・・・・(政党政治の功罪2)政治献金

ところで、団体の政治献金が認められているのは、正確には、法律で認められているのではなく、最高裁の判例で認められているのです。(1970年6月24日最高裁判所大法廷判決:『最高裁民事判例集』24巻6号625頁以下参照)
その後リクルート事件などを経て、政治的に許されなくなって、政治資金規正法では、個人に対するものに限っては禁止されました。
しかし、政党支部という形でなら合法と言うのですから、事実上禁止がないのと同じですが、政治資金規正法を論じるのがこのコラムの目的ではないので、別の機会に論じましょう。
ここで言いたいのは、人権を守り、どこからも利権の誘惑もない最高裁ともあろう者が、こう言う理屈の通らない判決を書いてしまったことです。
せっかく判決でお墨付きを与えましたが、政治の世界(と言うことは一般国民の意思を無視できなくなたっと言うことです)で余りにもひどいということで、その後、政治資金規正法が成立し、で抜け穴だらけとは言え、一応禁止することになったのですから、最高裁は恥をかいたようなものです。
この頃から、最高裁は人権のとりで、良識の府ではなくなって行ったように思います。
国民をリードするエリートではなく遅れて追随する機関になったと言うことでしょう。
最高裁が保守化した面があるばかりでなく、いつも書くことですが、海外の知識でやれる時代には、エリートは、時代の先端ですが、この頃から、日本社会の問題は、「海外ではどうのこうの」と学者が御託を並べていれば済む時代ではなくなったこととも関係があるでしょう。
こうした最高裁の傾向は、06/23/03「司法修習生の給費制 4(裁判所は独立してる?2)」のコラムで国籍法に関する判例の紹介をしながら、論じたことが有りますので、併せてお読みください。
この国籍法も合憲判決が出てから、直ぐに敗訴側の言い分にあわせて法律が改正され、最高裁の時代認識のずれが白日の下に曝されたことがあります。
最高裁、ないし法律家の論理としては、憲法問題ではなく、立法法政策の問題だから憲法違反でないと言っただけで、最高裁としては当時の男女差別の国籍法が望ましいと言ったと訳ではないので、判決は時代錯誤でもなんでもないということでしょう。
形式論はそうかもしれませんが、時代に合わなくなった法律でさえ、違憲判断出来ない最高裁って何のためにあるの?というところです。
話がそれましたが、政治改革については、その他いくらでも、言い出したらきりがないのですが、改革の大きな柱は、前回のコラムで書きましたように、できるだけ、個々人の意見を直接吸収する仕組みを作り、組織選挙からの脱却・直接民意の実現が重要だと思います。
誰もが政党政治の実現を究極の目標のように言いますが、私は反対に政党政治こそ悪の元凶だと思います。
学級や、自治会で何か決めるときに、仲が良いとか世話になっているからと自分が正しいと思っている考えと違った意見でも(実力者におもねて)賛成するようなことが奨励されるでしょうか?
そんなのは人間の屑ではないでしょうか?
国政になると、徒党を組むのがよいという発想が何故賞賛されるのか疑問です。
徒党を組めば、必然的にその構成員は、今度大臣になれるとかの地位保全やあれこれの思惑で、自分の意思は何十分の一しか実現できなくなるでしょう。
何万人の代表だから、個々人の意見をそのまま代弁できないと言う間接政治の問題にとどまらず、特定の献金や、人事の誘惑などで、その何万人の誰の意見のためでもない行動すら予想されるのです。
こう言うがん細胞のような政党が奨励されるのは、歴史的には、多分強力な王権に対抗するには、抵抗組織が必要だったのでしょうが、王権がなくなった今は、誰に抵抗する為の組織でしょうか?
現在は、国民に対する抵抗組織として(有権者に対する公約違反の説明として、党議に反せなかったので・・・と言う言い訳にはなるでしょう)存在価値があるというのでしょうか?




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