05/30/03
集団生活とルールの発生(個人所有の発達2)5
集団内の分配機能が100%の段階では、支配服従の公法的秩序だけで間に合います。
かりに集団内部が複雑に分化して来ても、内部的分配のルールさえ有れば足ります。
ただ、集団が大きくなったリ、物品の種類が複雑化して来ますと、分配のルールも複雑化するばかりか、その結果に不満が出やすくなりますので、あるていど、下部組織にゆだねるのが合理的になります。
現在、国税で吸い上げた財源を、国家が全部分配するのは非効率ですから、地方交付金の割り合いの削減が社会問題になっているのと同様です。
何時の時代にも、社会の進展に合わせて、国家、集団の関与が少なくなって行くのが合理的なように思われます。
全く話しが変わりますが、千葉県弁護士会で預かる司法修習生のうち、一定の人数を、松戸支部に配属するようにしていますが、5〜6年前からは、指導担当者の決定については、松戸支部の推薦を尊重して原則そのまま委嘱していますよ。
このように下部組織に権限を次第に委譲して行くのは、まだ公法的組織運営の分野であって、私的所有とは直接関係が有りません。
しかし、物品の量だけでなく種類が増加して豊かになった結果、組織が大きくなるのが普通ですから、組織が大きくなって下部組織に分配をゆだねるような時代には、平行して個人管理物の量や種類が増えているものです。
物品の種類が増えると、いきおい、個人の好みも多様化して来ますし、時間差などで必要性にも差が生じて来ますので、画一的な上からの分配よりも、個人の希望を取り入れた方が円滑に物事が進みます。
その為には、下部の意見を反映する集団内部の運営方法の改善が有るでしょうが、それは公法的な組織改革にとどまるものです。
この改革の行き着くところが、個人間の交換でしょう。
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