05/14/03

素人(消費者)とプロ(業者)の違い(信用1) 12

メーカーや問屋が、特定の業者とだけ取り引きする慣行は、「素人(消費者)とプロ(業者)の違い 1」のコラムで書いたように、本来、継続的にまとめて買ってくれるから、と言うところから派生したものです。
ところが、今やまとめて買ってくれるメリットが殆どなくなっている業界が多くなって来ました。
旧来、産地では、その近くの消費者だけでは消費し切れない産物を、(例えばイワシなど)
まとめてどこか遠くへ持って行ってくれる業者の存在は死活的に重要でした。
業者も仕入れて遠隔地に持って行っても売り損なうリスクもあって、厳しいものでした。
そうした長い取り引きの過程で、継続的なので事務処理が簡便とか、信用ができるとかの利点も、2次的に派生したものでしか有りません。
ところが、まとめて買ってくれると言う本質的な利点が失われつつ有る中で、他方で信用取り引きも怪しくなって来ました。
長引く不況で、現金取り引きの中心の消費者直接取り引きの方がリスクが小さくなって来たのです。
金融取り引きも、個人が簡単に銀行口座を持つようになって久しく、消費者も自分で銀行振り込みや、引き落し等で、決済を簡単にできるようになって来ましたので、業者だけの特権ではなくなりました。
景気低迷後も、超優良企業であったソニーが今春1転して減収になって株価が大幅下落しているように、業者の信用と言うものは、如何に精密に調査してもほんの半年先が分からないリスキーなものです。
消費者個人については、例えば公務員が半年先に公務員でなくなっている事は、1%の確率もない事が分かります。
業者の信用は浮き沈みの激しい性質を持っていますが、個人は、意外と保守的なもので、リスキーな行動を取る人は稀ですので、職業、家族構成、面接などでかなりの信用判断が可能です。
バブル崩壊後、不良債権に苦しんでいる銀行業界が、一斉に(いつも横並びです。)リテールと称する小口取り引きに傾斜している点からも、お分かりいただけるでしょう。




関連ページリンク

コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資