05/14/03
素人(消費者)とプロ(業者)の違い(商人とは?) 8
前回までのこのテーマのシリーズでは、誰がやっても商行為になる行為を説明しました。
事のついでに、やり方によっては商行為になる行為を紹介しましょう。
商法第502条・・・ 左ニ掲ゲタル行為ハ営業トシテ之ヲ為ストキハ之ヲ商行為トス 但専ラ賃金ヲ得ル目的ヲ以テ物ヲ製造シ又ハ労務ニ服スル者ノ行為ハ此限ニ在ラス
1.賃貸スル意思ヲ以テスル動産若クハ不動産ノ有償取得若クハ賃借又ハ其取得若クハ賃借シタルモノノ賃貸ヲ目的トスル行為
2.他人ノ為メニスル製造又ハ加工ニ関スル行為
3.電気又ハ瓦斯ノ供給ニ関スル行為
4.運送ニ関スル行為
5.作業又ハ労務ノ請負
6.出版、印刷又ハ撮影ニ関スル行為
7.客ノ来集ヲ目的トスル場屋ノ取引
8.両替其他ノ銀行取引
9.保険
10.寄託ノ引受
11.仲立又ハ取次ニ関スル行為
12.商行為ノ代理ノ引受
上記のとおり、営業としてする時に限り、商行為になる行為ですので学問上は、営業的商行為と言います。
第503条 商人ガ其営業ノ為メニスル行為ハ之ヲ商行為トス
2 商人ノ行為ハ其営業ノ為メニスルモノト推定ス
商法503条第1項は、商人が営業の為にする行為は、商行為とすると言うのです。
「素人(消費者)とプロ(業者=商人)の違い(商人とは?) 2」のコラムで商人の定義として「商行為をする人が商人で有る」と言う商法第4条の条文を紹介しましたが、今度は、商人のやる事が、商行為になると言うのです。
同義反復みたいでややこしいですが、少し違います。
501条で絶対的商行為が列挙されていますので、その行為をする人が商人となり、商人となった人が営業の為にする行為は、本来的に商行為ではない行為でも、商行為に昇格させるのです。
そして商人の行為は第2項で、営業の為にするものと推定してくれると言うのですから、商人の行為は、大方商行為になるでしょう。
ところで「推定する」「看做す」と言う用語が今後も出て来ますので、この際説明しておきましょう。
「看做す」場合は、「本当は違うけれども法律上同じ評価をする」と言う国家意思の表現ですので、「・・・は商行為ではない」と言って「事実」を争う余地が有りません。
従ってそう言う主張をすれば「主張自体失当」と評価されます。
これに対して、「推定する」のは、法律事項ではなくて、法律を適用する前提になる事実を「・・・と推定する」だけですので、推定と違う事実を主張したければ、訴訟上反証が許されます。
訴訟法上の立証責任を転換するだけで、反証が有れば覆す事が許されているのです。
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