05/06/03

低金利政策は憲法違反?6(資産の強制移転と憲法学)

では、不動産価格の買い支えの補助金としてみればどうでしょうか?
既に書きましたように、金利を下げれば、2500万円の物件のローンしか組めなかった人が3000万円までローンを組んでも月々の支払いが同じ計算になるとします。
預金者の損で500万円補助金を出している結果となります。
この結果3000万から2500万への値下がりが防げたのでしょうか?
国民としては補助金が有るからと言っても、2500万の物件を3000万で買いたくはありません。
金利は何時上がるか分かりませんので、借金は少ない方が良いのです。
結果として、際限のない地価下落が進み、千葉市の固定資産評価でいえば、今年度評価の平均的下落率はまだ10%前後に達しています。
利率低下が経営不振企業の延命装置でしかなく、景気回復に何の効果もなかったと同じ結果です。
私は以前株式買い支え政策に付いても書きましたが、買い支えである限り、国民は何時か下がると思って却って買う意欲が湧きません。
底まで下がったと思えば買いたくなるのです。
結局価格と言うものは政府権力でどうなるものでもないのです。
この事は徳川吉宗が米価政策で苦労した例として平成15年3月29日「地価公示制度3」のコラムで説明したとおりです。
金利下げに転じた当時国民の金融資産が1200兆円と言われていましたから、1%金利が下がると12兆円、5%下がると60兆円もの割り合いで、毎年国民全体から銀行に資産移転が強制的にされていたことは、「低金利政策は憲法違反?2(資産の強制移転と憲法学)」でかきました。
預金者の損で、銀行はその利益の1部だけ債務超過企業に得させて(おこぼれをやって)いるようですが数カ月〜10ヶ月倒産を先延ばしするだけで、どうせ倒産すれば元金さえ全額回収が出来ない企業に、金利を下げてやったと言っても、もともと銀行にとって何の損でもないのです。(不良債権隠しになっただけでしょう)
これまで書いて来たように金利が100分の1まで下げたのは、下げ過ぎであって、投資効果もなく、倒産企業の再生にも繋がらない事が分かりました。
結果的に利下げ利益の殆どを金融機関が一人占めしていたように思いますが如何でしょうか?
薬事法の規制が国民の健康を守るためと言うまやかしの大義名分を持っていたように、景気低迷打破と言う名分のもとに金融機関への不当な利益移転だったのではないでしょうか?
現在はいくら輸血しても助からない人の為に輸血を続けて、輸血に協力させられた健康人が栄養失調で寝込んでいるようなものではないでしょうか?
この10年以上国民が(年間何十兆円ですよ!)低金利で搾取されず、自由にお金を使っていた方がどれだけ経済回復に役立っていたか知れません。




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