05/06/03

低金利政策は憲法違反?5(資産の強制移転と憲法学)

では低金利で恩恵を受けるグループの購買力ないし投資意欲はどうなったでしょうか?
彼等の多くは債務超過ですので、金利が下がっても新たな投資に結びつく事は稀です。
業績不振企業の救済策になるかな?とも言われれますが、彼等は、銀行金利が数%高くて事業不振になったのではなく、本業の不振で支払いが出来ないのですから、金利0でも元本を払えない企業ばかりです。
不良債権の定義が半年以上の金利未払い、減免先を言うのですから、金利も払えない企業にとって金利が数%下がっても何の意味もないでしょう。
その意味では、金利が数%下がっても酸素吸入患者の酸素量を増やしたような効果しかなく、(臨終を何ヶ月か延ばすだけではスポーツ用品を買う程回復しません)金利下げは債務超過企業救済にもなっていないのです。
倒産寸前ではないが、借金の多い企業はかなり得したでしょうか?
借りている人は、前記のとおり実勢の貸し付け金利がそれほど下がっていない事から見て殆ど得をしていません。
プライマリーレートの変化の比較をすれば直ぐに分かると思いますが、せいぜい4〜5%が2〜3%になったくらいで預金金利のように100分の1と言う単位で下がってはいないのです。
むしろボーダーライン上の銀行顧客は、前記のとおり、不景気によるリスク上昇によって金利が上げられるべきところを、政策上逆に下げられたので、銀行にとっては貸し渋り、貸し剥がしの対象となってしまいました。
結果的に金利低下が銀行客を、高利業者の客に押し出しつつ有ります。
資産デフレで、巨額のバランスシート上の損を出している企業にとっては、支払い金利が数%下がったくらいでは雀の涙と言うところです。
バブル崩壊後の経済低迷は、金利が高いために投資意欲が減退したのでは有りませんから、幾ら金利を下げても投資に結びつく筈が有りません。
バブルと言う言葉が現わしているとおり、物の価値以上に桁外れに価格が上がり過ぎている為に、そう言う割高なものを誰も買わなくなっているのです。
病気でも何でもその原因に見合った対策をしなければ意味がないのです。
株式にしろ、土地にしろ、下がるべき価格が下がらないために様子を見ている人がかなり多くいます。
金利を下げても投資意欲が湧くものではない事はこの10年間の実績で明らかです。
投資、購入意欲は値下がりによって生じさせるのが自然であり、公平です
資産価格が市場価格にまで下げれば購入者が生じるのです。 




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