05/31/02

社会の高度化と不良対策11(中間層の再編 5)

中間層の再編は避けがたいものとしても、その再編は、中間層のやる気をそぐものである場合は、一方で不良・犯罪者の増加、他方で未婚、独身者の増加、ひいては優秀な人材の少子化となって国の活力を奪ってしまいます。
ではどのようにしたら良いのでしょうか?
中間層の再編にあたっては、まず膨大な人口の受け皿を考える事が第一でしょう。これを怠って、リストラした場合、上記なような事態になってしまいます。この受け皿とは失業給付金の事ではありません。
生きる喜びのある仕事です。
いつも与えられる事に馴れた中間層をまた甘やかすのか、と言う声が聞こえて来そうですが、仕事を直接紹介するのではなく、これを受け入れる中小企業を確保する事です。
大企業で有能な人材を必要以上に採用して、有効利用せず、社内で飼い殺しにしているのをよく見かけますが、こうした人材が、中小、零細事業に再配置出来れば、自分で創意工夫して世界に冠たる新技術がうまれる事でしょう。
腐っていた元ホワイトカラーも生き返り、その子供も画一的な偏差値の評価から解放され、個性の尊重される雰囲気がうまれるでしょう。
その為には、中小企業への就職、承継よりも、大企業のサラリーマンになる方が有利、格好いいと言う風潮と、これを基礎づける社会システムを(私はいわゆる55年体制下で、中小企業が冷遇されていたと考えていますので)変えなければならないでしょう。
中小企業の跡継ぎや、銀座の一等地の商店の息子が、一流大学を出て、銀行員になっている、商社マンになったと言う話を良く聞きます。一流大学を出たと言うだけでは、大手企業でそれほど出世するとは限りませんが、その人たちが、家業を継いでいたら、家業発展の為にさまざまな工夫をして、元気な中小企業がいっぱい出来ていたのではないでしょうか。
『鶏口となるも牛後となる勿れ』という合縦策のキャッチフレーズに対して、当時の中小国は、連衡策に呑み込まれて牛後となり、統一秦王朝が成立した歴史がありますが、戦後の高度成長期にも同じ事情があったのでしょうか。中小企業が元気である為には、鶏口となる可能性がなければなりません。誰でも一国一城のあるじで居たいものですが、鶏でいたら、牛に踏みつぶされるというのでは、大企業のサラリーマンになるしかないでしょう。
中小企業に人材を回帰させるためには、中小企業が、大手の系列下に入らなければ存続出来ない社会(こういう社会で、個性尊重と言っても誰も本気にしないでしょう。)ではなく、独立独歩できる社会の仕組みに変えて行く事が重要です。




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