05/30/02
社会の高度化と不良の増加10(中間層の再編 4)
高度成長期の再編では、それまでの玉石混交の低学歴層が、中間層に這い上がるべく、猛烈に競争した時代でした。
目指すべき中間層・ホワイトカラーの受け皿は大きく、殆どの人は、希望どおりホワイトカラーに成れたのですから、国中が、希望に溢れ、活気が出たのです。
これからは研究者や社長に成る人材は欲しいが、中間管理職はいらないと言われると、中間層は現状にとどまる事も難しく、(自分は何とか定年までクビニならないように頑張るとしても、)子供の将来について、どのような夢を語れば良いのでしょう。
まして、自分と同じ学歴まで進学出来ない子供を持った場合、または持つ恐れがある場合、その不幸は極まってしまいます。
そこで少子化が極め付きの解決策として中間層の選択肢にのぼって来るのです。
この階層にとっては、2〜3万円の児童手当や僅かな助成金が出産にさほど影響しないのです。
少子化と言うのは、3人生んでいた女性が、2人しか生まないのではなく、全く子供を生まない女性が増える事ですから、中間層子孫が激減する可能性があります。
他方、低所得層には、児童手当、保育所の整備などの助成措置は、収入比でのメリットが大きいばかりかこの階層は、ホワイトカラーの受け皿が細くなった事に関係ないので出産をためらう要因にはなりません。その結果、高度成長期の競争から脱落した階層の子孫は増える事になります。
日本の高度成長を支えて来たのは、官僚でないばかりか、大手企業でもなく、優秀な中小企業家だったと私は思っています。
優秀な中小企業は、玉石混交の庶民から生まれたのですが、高度成長期の学歴偏重・中間層重視の風潮が、高学歴の中間層・サラリーマンと低学歴層・中小企業の従業員に分離してしまったのです。
このため、優秀な中小企業が生まれなくなって久しく、足腰の弱った日本が低迷するようになったと、私は考えています。
従って、日本の再生の為には、中間層の人材を減らすのではなく、その人材を、活用する事、即ち、彼等に中小企業を起業させる活力を与える事しかありません。
そうしないとと日本は、優秀な低辺労働者がひしめく社会または玉石混交の社会ではなくなってしまい、優秀な中小企業も、ホンダやソニーのような創業者も生まれない、単なる後進国のようになってしまいます。
その為には、先ずは、中間層が希望を持って子供を生み続けられるような社会の再編が必要です。
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