05/26/02
社会の高度化と不良対策 6(スポーツ少年3)
前回まで、スポーツ少年が挫折に遭遇する事を書きました。
勿論、最後までスポーツで一貫して、プロの選手まで行く人もいますが、それは野球少年、相撲少年のホンの一握りか、考えて見れば直ぐ分かるでしょう。
また途中スポーツで挫折しても優れた能力があって、簡単に受験戦争に参加出来た人もいるでしょう。
私が問題にしているのは、大多数(中間層の平均的子弟)のスポーツ少年の悲惨についてです。
この人たちは、このコラムで問題にしている、もともと能力がない人とは限らないので、一種のミスマッチによるものと言えなくもありません。
しかし、スポーツをしなければ挫折しなかったと言えるかというと、高度化された社会に適応しきれない事態を、親が予想して、、スポーツにまい進させている場合もあります。
むしろこういう親が多いかも知れませんから、元スポーツ少年に非行少年が多いからと言って、スポーツが原因とは言い切れません。
でも、ちゃんと勉強していれば、高校2年まで、或いは、大学受験まで何とか頑張れたのに、スポーツばかりしていた為に、もっと早く、中学2年、高校2年と早い時期からダメになったと言う場合もあるでしょう。
美術、音楽、スポーツ、何事もプロとして一人立ちするには、何万人に1人と言う能力が必要です。
まわりの友人より少し運動神経がよい、音感がよい程度で、学業そっちのけにして、何かをやらせるのは、とても危険な事です。
ただし、小学校の高学年から学業について行けそうもない子供(前々回のコラムで書いた低辺層?)にとっては、スポーツをしている事によって、中学、うまく行けば高校まで、挫折を先送り出来るメリットがあります。
しかも、この層の子供は、挫折に強い長所があって(親も中卒の現場労働者である等)勉強が出来ない程度では、直ちに不良化しないで済む可能性があるので、スポーツ等に集中するデメリットはあまりないでしょう。
しかし、私が前々回のコラムで書いた中間層の子供達にとっては、高校または、大学まで何とか挫折しないで持ったかも知れないのに、スポーツに集中し過ぎた為に、中学時代に挫折が来るのでは、先送りでなく速めてしまう結果となります。
しかも、親がホワイトカラーの場合、中学での挫折に対する抵抗力が弱いので、(家族もパニックになり勝ちです。)結果的に不良化を促進してしまうのです。
人並みの能力で十分やっていけるサラリーマン程、楽な職業はないのですから、『この子は人並みに学校生活をやれないのじゃないか』と言う不安から、もっと厳しいプロの道を選択するのは、それ自体背理・矛盾と言えるでしょうし、途中で挫折する確率が高くなりますから、小学生の時から、専門化をすすめるのは慎重でなければなりません。
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